甲浦港

甲浦港の概要

甲浦港（かんのうらこう）は、高知県安芸郡東洋町に所在する地方港湾であり、港湾の管理は高知県が行っています。この港は太平洋に面しており、高知県の東端に位置しています。甲浦港は、海上交通の重要な拠点として位置付けられており、地域の住民や観光客に便宜を図っています。

2015年度には、甲浦港での発着船舶数は2,432隻、総トン数は37,278トンを達成しました。これらの数字からも、甲浦港が地域経済にとっていかに重要な役割を果たしているかが伺えます。

航路の歴史

甲浦港の歴史は長く、1950年代から室戸汽船による大阪への航路が運航されていました。1975年には神戸港への航路に変更され、フェリー運航形態に移行しました。しかし、1995年には阪神・淡路大震災の影響で、再び大阪港発着の航路に戻ることとなりました。

1997年には明石海峡大橋が完成するのを見越し、旅客数の減少と原油価格の上昇から航路の休止が検討されましたが、ここで高知シーラインという第三セクターの新会社が設立され、なんとか航路の存続が図られました。高知シーラインによる運航は1998年4月から始まりましたが、1999年7月には「フェリーむろと（3代目）」が甲浦港で座礁する事故が発生したことが影響し、2001年12月9日には航路が休止されました。

その後、大阪 - 高知航路を運航していた大阪高知特急フェリーが登場し、2004年8月からは隔日で甲浦港に寄港するようになりました。しかし、こちらも経営破綻により、2005年6月30日には運航を休止することとなり、甲浦港を発着する定期旅行航路は完全に消滅しました。

航路のダイジェスト

これまでの航路について、具体的な運航経歴を見ていきましょう。

• - 室戸汽船・室戸シーライン

- 神戸港（東神戸フェリーセンター） - 甲浦港：1975年7月から1982年12月まで運航。
- 神戸港（東神戸フェリーセンター） - 甲浦港 - あしずり港：1982年12月から1995年1月まで。
- 大阪南港 - 甲浦港 - あしずり港：1995年1月から2001年12月まで続いた。
- 1998年4月に高知シーラインが運航を引き継ぎ、その後、2001年に航路は休止されました。

• - 大阪高知特急フェリー

- 大阪南港 - 甲浦港 - 高知港：この航路は1日1往復を基本としていましたが、甲浦港は隔日での寄港でした。
- 2004年8月28日から隔日寄港が開始されましたが、2005年6月30日に運航を休止し、その後新会社による再開は叶いませんでした。

まとめ

甲浦港は地域経済に欠かせない存在であり、その航路の歴史には多くの変遷があります。様々な運航会社が関与し、地域住民や観光客の移動を支え続けてきたこの港は、今後も地域発展のための重要な拠点となっていくことでしょう。

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