町端

町端（まちばた）について

町端は沖縄県糸満市字糸満にある行政区であり、通称8区とも呼ばれています。この地域は字糸満の最西部に位置し、沖縄県道77号糸満与那原線の北側および沖縄県道256号豊見城糸満線の西側に広がっています。また、糸満ロータリーの北東側にも一部が含まれています。町端の北には山巓毛という小さな高台があり、ここからは美しい東シナ海を見渡すことができます。毎年、旧暦の5月4日（5月下旬から6月頃）には糸満ハーレー祭りが行われ、ハーレーの鉦の音が早朝に鳴り響き、地元の人々にとって特別な習慣とされています。

歴史

1960年代までは、町端地域は糸満漁港周辺と糸満ロータリー北側に広がる小さな集落であり、沖縄の重要な漁村の一つでした。1970年代の復帰前には漁港の西側が埋め立てられ、この埋立地の北半分が町端を含むようになりました。埋め立てによって面積は大きく拡大し、公共機関がこの埋立地に移転することで市の中心部としての役割を果たすようになりました。

しかし、その後の市の大規模な埋め立て事業により、市の重要な施設が次々と新しい埋立地に移転したため、町端の中心地としての機能は徐々に衰退しました。それでも、古くからの漁村としてのアイデンティティは今も残り、地域の交通の要所であった糸満ロータリーは、2012年に国道331号の沖縄西海岸道路が全面開通すると共にその役割が移行しました。この道路の開通により、従来の旧国道を通る交通量が減少しました。

主要施設

町端にはいくつかの主要な施設が存在しています。山巓毛は海抜25メートルの高台で、地域の象徴的な存在です。また、糸満漁港や糸満漁業協同組合も重要な施設です。また、糸満警察署町端交番や糸満バスターミナルも地域に欠かせない施設です。

かつて存在した重要な施設には、1971年まで町端にあった糸満市役所や、1976年に西崎へ移転した糸満警察署、1990年に大里へ移転した糸満市消防本部などがあります。これらの移転によって町端の中心性は低下し、地域の活気にも影響を与えました。

交通

町端地域は交通の面でも重要な位置を占めています。国道331号が西側を通り、糸満ロータリーを中心に多くの道路が交差しています。道の南北には沖縄県道256号豊見城糸満線、東西には沖縄県道77号糸満与那原線が走っています。

西端には糸満バスターミナルがあり、琉球バス交通や沖縄バスが運行しています。このバスターミナルは那覇方面や市内各地への交通の結節点となっています。町端内には複数のバス停があり、各路線ごとに停車場所が異なるため、利用者は注意が必要です。

隣接地域

町端は新島、西、上之平、前端、新川といった他の行政区に隣接しており、地域のつながりが深いです。また、交通の利便性が高く、周辺地域との交流が活発です。これらの行政区はそれぞれの文化や歴史を持ち、町端と一緒に糸満市の発展に寄与しています。

町端は、歴史と現代が交錯する場所であり、地域の人々にとって重要な意味を持つ存在であり続けています。

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