畠田瞳

畠田瞳（はたけだ ひとみ）

畠田瞳は、2000年9月1日生まれの元体操競技選手で、東京都町田市で育ちました。彼女は、父親である畠田好章がバルセロナオリンピックで団体総合の銅メダルを受賞したことを受け、体操競技一家の一員として知られています。母親も元ユニバーシアード代表の体操選手であり、妹である畠田千愛も現役で競技に励んでいます。

瞳は小学3年生の頃から体操を始め、母親の指導の下で技術を磨いていきました。彼女の得意種目は段違い平行棒であり、父親が得意な鉄棒に似た遺伝子を受け継いでいることが伺えます。2018年にはNHK杯体操選手権において個人総合で3位を獲得し、ドーハでの世界選手権の日本代表候補に選ばれました。

2019年には、イタリア・ナポリで行われたユニバーシアードで個人、団体の両方で金メダルを獲得。特に、同年10月にドイツ・シュツットガルトでの世界選手権では団体総合で11位に入り、東京オリンピックの団体出場権獲得に大きく貢献しました。さらに、同年12月には妹の千愛とともにアミューズとマネージメント契約を結び、プロとしての道を歩み始めました。

2021年の全日本選手権では2位に入賞し、続くNHK杯でも同様の結果を残したことで、東京オリンピックの代表に内定しました。特筆すべきは、父親とともに親子でのオリンピック代表となった点です。2020年の東京オリンピックでは女子団体総合に出場し、予選を8位で通過したものの、決勝では5位という結果となりました。

オリンピック後の10月、北九州市で開催された世界選手権においては、個人総合予選を4位で通過しますが、練習中に首を負傷し、中心性脊髄損傷と頸椎打撲の診断を受け、決勝を棄権することとなりました。さらにコロナ禍による大会の中止や延期が影響し、モチベーションの維持が困難となったため、瞳は2022年の全日本選手権を最後に現役を引退する決意を固めました。

2022年4月21日、東京体育館で行われた全日本選手権では、ゆかのみの種目で出場し、11.266というスコアで競技生活を締めくくりました。引退会見では、大学院進学や英語を学ぶためにアメリカへの留学希望を明かし、最終的には体操指導者としての道を志向する考えを示しました。

彼女は2023年3月に早稲田大学を卒業し、現在はセントラルスポーツでコーチとして活動しています。同年には妹・千愛のコーチとして日本代表に帯同し、新たなキャリアをスタートさせています。今後の活躍が期待される中、彼女は次世代の選手たちの育成に注力し続けることでしょう。

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