異聞猿飛佐助 (映画)

『異聞猿飛佐助』は、1965年7月10日に松竹が配給した時代劇映画で、篠田正浩が監督を務め、高橋幸治が主演しました。原作は中田耕治の同名小説で、脚本は福田善之が担当しました。この作品は、篠田正浩監督が松竹を退社する最後の作品としても知られています。また、当時人気作家であった石原慎太郎が特別出演したことでも話題となりました。

映画の舞台は、関ヶ原の戦い後の時代です。徳川軍と豊臣軍の関係が悪化する中、その裏で多くの忍者たちが暗躍し、それぞれの思惑を胸に争いを繰り広げます。物語は、主人公である猿飛佐助を中心に展開し、複雑な人間関係と陰謀が絡み合う中で、忍者たちの生き様を描いています。

主な登場人物と配役

猿飛佐助: 高橋幸治
お美代: 吉村実子
お喜和: 渡辺美佐子
郡山帯刀: 岡田英次
是村重之: 小沢栄太郎
稲村光秋: 戸浦六宏
小林弥四郎: 入川保則
久仁玄蕃: 穂高稔
老僧（常真寺上人）: 浜村純
どもり: 内田透
佐藤: 常田富士男
野尻鷹之介: 佐藤慶
甚内（堀川和孝）: 宮口精二
霧隠才蔵: 石原慎太郎（特別出演）
高谷左近: 丹波哲郎

制作スタッフ

監督: 篠田正浩
製作: 山内静夫
撮影: 小杉正雄
美術: 加藤茂
音楽: 武満徹
編集: 杉原よ志
原作: 中田耕治
* 脚本: 福田善之

音楽は武満徹が担当し、独特な世界観を彩っています。また、美術面では加藤茂が携わり、時代劇ならではの風景や雰囲気を創り出しています。

この映画は、同日に二本松嘉瑞監督の『調子のいい奴 いたずらの天才』と同時上映されました。

『異聞猿飛佐助』は、忍者のアクションだけでなく、複雑な人間関係や陰謀劇を絡めた、見応えのある時代劇映画です。篠田正浩監督の独特な映像美と、豪華キャストによる演技が見どころです。

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