入川保則

入川保則のプロフィール

入川保則（いりかわ やすのり）は、1939年11月10日に兵庫県神戸市で生まれ、2011年12月24日に亡くなった日本の俳優、司会者、声優、ナレーター、タレントです。彼は現代劇や時代劇、刑事ドラマに至るまで幅広いジャンルで活躍し、多くの人々に親しまれました。

学歴と初期のキャリア

彼は関西学院高等部を卒業後、関西学院大学を中退し、学生時代からテレビでの俳優活動を始めました。その後、さらなるチャンスを求めて上京し、次第にその名を広めていきます。入川は171cm、70kgという体格を持ち、特に脇役として多くの作品に登場しました。彼の存在感は、しばしば印象的な悪役や男性的な役どころを通じて現れましたが、同時に喜劇的な役も巧みに演じながら、多彩な演技の幅を持っていました。

私生活

彼の私生活では、3度の離婚歴があり、2度目の妻との間に2人の娘が、3度目の妻ホーン・ユキとの間には3人の息子がいます。2004年に再婚したホーンとは、その後離婚。彼は自身の生活を子どもに頼らずに送ることを選び、神奈川県のアパートで一人暮らしでした。

闘病と最期

2010年には鼠径ヘルニアで手術を受け、精密検査の結果、直腸がんが見つかります。医師によって全身に転移していることを知らされ、余命を宣告されました。その後、彼は自己の死期を受け入れつつ、できる限りあらゆる活動を続ける決意を固めました。"怖がっても死ぬんだから、怖がらない方がいい"と語り、主演の映画『ビター・コーヒーライフ』の撮影を開始します。

彼は延命治療や手術を拒否し、自然の流れに身を委ねることを選んだことで、周囲の注目を集めました。余命短いながらも、2011年の誕生日を迎えると、「今までの誕生日で一番嬉しい」との思いを語り、その喜びを多くの人と分かち合いたいと願いました。最期を迎える準備も進めており、葬儀の手続きもすでに済ませていました。

入川は2011年12月24日、息子に看取られながら72歳でこの世を去りました。彼は生前に録音したメッセージを流す葬儀が行われ、多くの関係者が彼を偲びました。彼の著書や映像作品は、彼の生き様を反映しており、後世に多くの感動を与えています。

主な出演作品

テレビドラマ

入川保則は、数多くのテレビドラマに出演し、その名を広めました。特に、1965年から放送された大河ドラマ『太閤記』や、1976年の『風と雲と虹と』などが有名です。彼はさまざまな役柄を演じ、視聴者に強い印象を残しました。

映画

映画にも多数出演しており、代表作には『徳川一族の崩壊』や『ビター・コーヒーライフ』などがあります。これらの作品を通じて、彼の演技力は多くの観客に評価されました。

バラエティ

また、バラエティ番組でも活躍し、特に『入川保則のほっとワイド』などの司会を通じて親しみやすいキャラクターを印象づけました。

著書

闘病生活を通じて書かれた著書もあり、『その時は、笑ってさよなら 俳優・入川保則 余命半年の生き方』や『自主葬のすすめ』など、彼の思いと生き様が語られています。これらの本は、多くの人に深い感動をもたらし、命の大切さを再認識させてくれるものでした。

入川保則の業績や生き方は、後の世代にも影響を与え、多くの人に語り継がれています。彼の存在は、エンターテインメント界における彼の多様な才能を通じて、今もなお賞賛されています。

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