発寒川

発寒川（はっさむかわ）

発寒川は、北海道札幌市と石狩市の境界を流れる、石狩川水系伏籠川支流の一級河川です。

名称の由来

発寒川の名称はアイヌ語に由来しますが、その原義には諸説あります。

「ハチャㇺペツ（hacham-pet）」（桜鳥〔=ムクドリ〕・川）
「ハッサム（hat-sam）」（ヤマブドウ・傍ら）
「ハッサム（has-sam）」（潅木・傍ら）

これらの説があります。

地理

発寒川は、札幌市北区と石狩市の境界付近（樽川3線との交点）を起点とします。起点は水量の少ない小さな川です。川の右岸が札幌市、左岸が石狩市の境界となります。石狩平野内の微地形である紅葉山砂丘の縁に沿って東に流れ、直線的な流路を保ったまま伏籠川に合流します。川沿いは、農地と住宅地が混在する札幌の郊外地域です。

発寒川の起点から西側の新川までの区間は発寒古川と呼ばれ、二級河川である新川水系に属しています。

歴史

発寒川の畔では、縄文時代の漁業遺構である「紅葉山49号遺跡」が発掘されています。この遺跡から、発寒川に杭を打ち込み、大規模な簗を仕掛けて鮭を捕獲していたと考えられています。その後も長く発寒川は鮭の好漁場として知られていました。

元々、発寒川と琴似発寒川は連続した川であり、その全体が発寒川と呼ばれていました。かつての発寒川は、現在の琴似発寒川の流路を流れ、その後北に向かい、途中で西から追分川（現在の中の川下流部）を合わせて伏籠川に注いでいました。現在でも琴似発寒川は通称として発寒川と呼ばれることがあります。

しかし、明治時代に札幌西北部の水運と低湿地開発を目的として新川が掘削されたことで、元々の「発寒川」は二つに分断されました。以降、上流部は新川の支流（二級河川新川水系）である琴似発寒川となり、下流部は新川掘削によって分断された追分川の下流部と合わせて発寒川と呼ばれるようになりました。

琴似発寒川からかつての追分川合流点までの流路は、現在では跡形もありません。

支流

安春川
屯田川
東屯田川

橋梁

発寒川には以下の橋梁が架かっています。

名称不明 - （北海道道865号樽川篠路線、西5丁目樽川通、新琴似4番通、南4線）
横井橋 - （新琴似6番通）
南5条橋 - （屯田3番通、東15丁目屯田通、花川南5条通、南6線）
南3条橋 - （屯田4番通）
花川橋 - （花川通、南8線）
紅葉橋 - （新琴似第5横通）
発寒6号橋
西茨戸橋 - （新琴似通、新琴似第3横通、紅葉山中央通）
発寒2号橋
蒼風橋 - （国道231号、石狩街道）

脚注

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関連項目

日本の川一覧
北海道の川一覧
* 琴似発寒川

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