石狩平野

石狩平野

石狩平野は、北海道の道央地方に位置する、北海道最大の平野です。面積は約4,000平方キロメートルに及び、その広大さから「石狩川低地」とも呼ばれています。日本国内においては、関東平野に次いで2番目に広い平野として知られています。

地理的特徴

石狩平野は、北は増毛山地、東は夕張山地、西は日本海、南は後志火山性台地や樽前火山麓といった山々に囲まれています。南に位置する勇払平野と合わせて「石狩低地帯」と呼ばれることもあります。

石狩平野の中央部には、北海道最大の一級河川である石狩川が流れており、その中流から河口付近にかけて広がっています。この石狩川の恵みによって、平野は肥沃な土地となり、農業が盛んに行われています。

人口と都市

石狩平野の左岸地域には、札幌市、江別市、千歳市、岩見沢市、滝川市、深川市などの都市が連なっています。この地域には、北海道全体の人口の5分の2以上にあたる約220万人が居住しており、北海道における政治、経済、文化の中心地となっています。

一方、石狩川の右岸地域は、新篠津村、月形町、浦臼町などの農村地帯が広がっており、左岸地域とは対照的な景観を見せています。

石狩平野は、行政区分としては石狩振興局と空知総合振興局にまたがっています。特に、空知管内に含まれる部分は「空知平野」と呼ばれることもあります。

歴史

明治時代以前、石狩平野には「石狩大湿原」と呼ばれる広大な湿地帯が広がっていました。総面積は6万3110ヘクタールにも及び、石狩川やその支流、大小の池沼が入り組んだ複雑な地形を形成していました。札幌都市圏の鉄道や古い市街地は、この湿地を避けるように建設されました。

しかし、明治以降の北海道開拓とともに、湿地は次第に姿を消しました。排水路の建設や、治水のために蛇行していた河川を直線化する工事が進められ、湿地は乾燥が進みました。さらに、客土などの土地改良も行われ、広大な湿地は農業地帯へと生まれ変わりました。

関連事項

函館本線: 演歌歌手・山川豊のデビューシングル曲の歌詞に「石狩平野」が登場します。
石狩低地東縁断層帯: 石狩平野の東縁に位置する断層帯です。

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