白い荒野 (テレビドラマ)

テレビドラマ『白い荒野』の概要

『白い荒野』（しろいこうや）は、1977年10月から1978年3月まで、TBS系の「金8枠」で放送された田宮二郎主演のテレビドラマです。この作品は「白いシリーズ」の最終作に位置づけられており、全26話で構成されています。物語は、エリート教育者と若者たちのドラマを通じて、人生の栄光と転落、再生の物語を描いています。

あらすじ

主人公の仁科純一は、長年一流週刊誌『週刊毎朝』の編集長としてキャリアを築いてきました。成功と名声を手に入れ、エリートとしての道を歩んできた仁科ですが、ある日、モスクワオリンピックのマラソン候補選手である体育教師・田原雄三を取材することになり、浜南市の浜南東高校に訪れます。取材中に仁科の同行者であるカメラマンの桜井が、田原と教え子の望月友美が密会している現場を目撃します。

後日、仁科は衝撃的な光景に遭遇します。彼は一人の少女が崖から海に飛び込む瞬間を目撃するのです。その少女は望月友美で、彼女の行動の背後には一通の遺書が残されていました。この出来事は仁科の心に深い影を落としますが、同時に彼の人生にも大きな転機をもたらすことになります。

仁科はその後、妻・美千子との離婚を経験し、検査で腫瘍が見つかり、余命についての不安を抱えることになります。このような状況を受け、彼は自らの人生を賭けて私立高校『西城高校』の再建を目指し教員への転身を決意します。そこで彼は田原雄三と同じく浜南東高校の教師・佐伯朋子と共に新たな挑戦を続けていきます。仁科の新たな職場では、彼は若者たちの生き方に直面し、彼らとの関わりを通じて自己を見つめ直す機会を得るのです。

キャスト

• - 仁科純一：田宮二郎

編集長としての栄光の裏にある過去を抱え、西城高校教員として新たな人生を歩む。

• - 結城紀子：松原智恵子

仁科の元婚約者で、彼との関係が贈賄事件によって破綻した悲劇的な人物。

• - 田原雄三：岡本富士太

体育教師であり、モスクワオリンピックの候補にもなったマラソン選手。

• - 佐伯朋子：岡江久美子

田原の恋人であり、共に新たな教育現場へと赴く教師。

• - 光沢：伴淳三郎

仁科の恩師として、彼の新たな挑戦をサポートする役回り。

スタッフ

本作は山田信夫と重森孝子が原案を担当し、富本壮吉、降旗康男などが監督を務めました。脚本も山田信夫らが手掛け、音楽は青山八郎が担当しています。プロデューサーには中島正幸、熊谷健らが名を連ねており、制作は国際放映とTBSによって行われました。シリーズの主題歌は岸田智史による「愛を告げる」で、多くの視聴者の心に残る印象的な楽曲となっています。

DVDリリース

『白い荒野』は、2004年にDVD-BOXとして発売され、視聴者は当時の感動を再び楽しむことが可能になりました。

この作品は、人間の生き様や関係性の複雑さを描くとともに、時には厳しい現実に直面しながらも、希望の光を見出すことで再生していく姿を描いた名作です。

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