白井久男

白井久男について



白井久男（しらいひさお、1946年12月12日 - 2019年4月28日）は、日本の著名なアニメーション撮影監督であり、スタジオコスモスの創設者として広く知られています。彼は埼玉県出身で、幅広いジャンルのアニメーションに貢献しました。

来歴とキャリアの始まり



白井はもともと実写映画の撮影技師としてキャリアをスタートさせました。しかし、映画産業が衰退し始める中で、アニメーションの撮影に携わることになりました。義兄が経営する朝日フィルムや富士シネマフィルムでの経験を経て、ナックでの仕事を通じてアニメーション撮影の道を本格的に歩み始めました。1979年には自身のスタジオであるスタジオコスモスを設立し、数多くの作品でその名を知られるようになりました。

技術とスタイル



白井久男は、演出家の意図を的確に捉え、動画と背景が一体となった違和感のない映像表現を実現する手腕で高く評価されました。デジタル技術が進化する中でも、根本の姿勢を変えることなく、作品に注力し続けました。彼の手腕は日本のアニメ界において重要な役割を果たし、特にテレヴィアニメの黎明期から携わってきたことが脚光を浴びました。

彼が手掛けた作品は枚挙にいとまがなく、特に2000年には劇場アニメやOVA、テレビシリーズなど計17タイトルの撮影監督を担当しました。代表作には「ポケットモンスター」シリーズ、「となりのトトロ」、「カードキャプターさくら」、「新世紀エヴァンゲリオン劇場版」シリーズ、「GHOST IN THE SHELL / 攻殻機動隊|GHOST_IN_THE_SHELL___攻殻機動隊」、「人狼 JIN-ROH」などがあります。また、テレビアニメでは「一休さん」や「Dr.スランプ アラレちゃん」なども手がけています。

受賞歴と晩年



彼の功績は評価され、2015年には平成27年度文化庁映画賞の映画功労部門を受賞しました。2016年には「ポケットモンスター XY&Z」の放送終了をもって、同シリーズの撮影監督の座を降板し、その後は経営業務に専念しました。

2019年4月28日、急性心不全により72歳でこの世を去りました。彼のスタジオであるスタジオコスモスの経営は妻の白井芳美に引き継がれましたが、撮影事業は撤退することとなりました。

主な作品一覧



白井久男が関与した作品は非常に多様で、以下にその一部を示します。

テレビアニメ


  • - 宇宙エース（1965年、撮影助手）
  • - うる星やつら（1981年、撮影）
  • - 銀河鉄道999（1978年、撮影）
  • - ポケットモンスター（2002年、撮影監督）
  • - 最遊記RELOAD（2003年、撮影監督）

劇場アニメ



OVA



まとめ



白井久男は、アニメーションの発展に深く関与した画期的な技術者であり、その貢献は今なお多くのファンに鮮明に記憶されています。彼の作品は後世にわたり、多くの視聴者に楽しまれ続けるでしょう。

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