白井震四郎

白井震四郎

白井震四郎（しらい しんしろう、1911年7月15日 - 1982年10月23日）は、昭和期に活躍した日本の実業家です。日本高周波鋼業の取締役会長、神戸製鋼所の常務取締役などを歴任し、日本の鉄鋼業界に大きく貢献しました。

生い立ちと家系

福島県会津若松市に、衆議院議員を務めた白井新太郎の四男として生まれました。白井家は会津藩にゆかりのある家柄で、祖父の白井五郎太夫は、鳥羽・伏見の戦いで戦死したという記録が残っています。

また、父・新太郎の妻は盛岡藩家老の娘や湯長谷藩の藩主家当主の叔母にあたるなど、名家とのつながりも深く、兄の白井龍一郎は加波山鉄道社長を務めるなど、実業界で活躍しました。姉は徳川慶喜の孫に嫁いでいます。

経歴

1936年に慶應義塾大学を卒業後、1938年に神戸製鋼所に入社しました。戦後の1947年には業務部第一購買課長に就任し、その後も鉄鋼課長、鉄鋼部販売部次長といった要職を歴任。1953年には東京支社鉄鋼販売部次長に転じ、東京鉄鋼販売部長、本社鉄鋼販売部長を経て、1960年に取締役に就任しました。1966年12月には常務取締役に昇進しています。

1972年11月には日本高周波鋼業の副社長に就任し、翌1973年5月には社長に就任。1981年6月には会長となり、同社の経営を牽引しました。

鉄鋼業界のイベント「三鬼杯争奪ゴルフ大会」中に倒れ、1982年10月23日に心筋梗塞により急逝しました。享年71歳。

人物

趣味はビリヤードで、宗教は臨済宗を信仰していました。

家族

妻は正子。長男の国弘は日商岩井に勤務し、妻は運輸事務次官・日本航空社長を務めた朝田静夫の次女です。長女の京子は慶應義塾大学文学部を卒業しています。

参考文献

人事興信所編『人事興信録 第9版』人事興信所、1931年。
人事興信所編『人事興信録 第25版』人事興信所、1969年。

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