白山比咩神社

白山比咩神社について

白山比咩神社（しらやまひめじんじゃ）は、石川県白山市三宮町にあり、全国に点在する2,000社以上の白山神社の総本社として位置づけられています。この神社は式内社であり、かつては国幣中社の社格を有し、現在は神社本庁の別表神社に指定されています。「白山（しらやま）さん」や「加賀一の宮」とも呼ばれるこの神社は、その名からもわかるように、白山を神体山として信仰の根拠にしている神社です。神紋は「三子持亀甲瓜花」とされています。

神社の歴史

白山比咩神社は、古代より白山地域を中心に崇敬の対象であり続けました。その起源は、崇神天皇の時代にさかのぼり、白山を遙拝するための「まつりのにわ」という施設が設けられたことに始まります。その後、718年に修験僧の泰澄大師によって開山されたとされています。この神社は、白山山頂の御前峰に奥宮、山麓には本宮としての社殿が据えられています。

社伝によれば、伊邪那岐尊、伊弉冉尊、そして白山比咩大神の三柱を主祭神として祀っており、この神社は平安時代中期から鎌倉時代までの約500年間にわたり栄えました。文献の中に初めて名前が登場するのは仁寿3年（853年）のことで、従三位に初叙されています。

祭事と文化財

境内には国宝や重要文化財が多数存在しており、特に刀剣の銘「吉光」はその一例です。また、白山比咩神社は年間祭事が行われ、特に秋の早朝には氏子による加賀獅子舞が奉納される白山まつりが有名です。

重要文化財には絹本著色の「白山三社神像」、木造狛犬、さらには黒漆螺鈿鞍や沈金彫手箱などが指定されています。これらの文化財は、白山比咩神社が持つ歴史的価値を物語っています。

社殿と境内

白山比咩神社の主要社殿は、立派な造りで、本殿、幣拝殿、直会殿、外拝殿、遊神殿などから構成されています。特に本殿は、県の有形文化財に指定されているもので、1768年から1770年にかけて大規模な改修が行われました。

また、神社の境内では、地元の伝統芸能や多様な祭事が行われ、来訪者も多く訪れます。観光の面でも重要な位置を占め、全国の多くの信者に愛され続けています。

現在の白山比咩神社

明治時代以降の神仏分離令により、白山寺は廃されたものの、白山比咩神社はその歴史的価値から今もなお強い信仰を集めています。また、近年では祭事の開催が観光促進につながっており、地域貢献の一環として重要な役割を果たしています。

白山比咩神社の様々な伝承や歴史は、訪れる人々に深い感動を与えており、その美しい自然と信仰文化は今後も継承されていくことでしょう。

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