白川 (札幌市)

札幌市南区白川地区

白川（しらかわ、しらいかわ）は、北海道札幌市南区に位置する地名です。郵便番号は061-2276。

地理

白川地区は、北側を硬石山、観音岩山に、南側を豊平川に挟まれた地形となっています。かつては他の地域と隔絶された状態でしたが、現在でも市街化はほとんど進んでいません。住居表示も未実施であり、住所はすべて「白川1814番地」で表記されます。そのため、家屋や店舗を特定するには枝番まで指定する必要があります。

歴史

沿革

1892年（明治25年）：小村亀十郎が白川から木材の伐採を請け負う。
1898年（明治31年）：小村亀十郎が入植。当時は札幌郡山鼻村字白川。
1906年（明治39年）2月：北海道一・二級町村制の施行により藻岩村となる。
1938年（昭和13年）4月15日：一級町村制の施行により、円山町となる。
1941年（昭和16年）4月1日：札幌市へ編入。

施設

白川浄水場：札幌市水道局が運営する浄水場。
札幌市北方自然教育園：旧白川小学校の跡地に作られた自然教育施設。
白川小学校：かつて白川に居住していた人々の子どもたちのために設立された学校。当初は小村亀十郎が私費で運営していましたが、後に公立の教育所となりました。

白川神社：1919年（大正8年）に入植者が稲荷神を祀ったのが始まり。1986年（昭和61年）に現在の社殿に改築されました。

記念碑：開拓十周年を記念して、明治41年4月3日に部落民が小村亀十郎の業績を後世に伝えるために建設。道路拡幅工事のため、白川神社用地に移設されました。碑文には、小村亀十郎の功績を称える歌が刻まれています。

小村亀十郎について

小村亀十郎は、白川地区の開拓に尽力した人物です。木材の伐採事業を請け負った後、自らも入植し、学校の設立や神社の建立など、地域の発展に大きく貢献しました。彼の清い心と努力は、記念碑に刻まれた歌にも表現されており、白川地区の歴史において重要な人物として語り継がれています。

参考文献

『ふるさとふじの』（藤野地区町内会連合会‐2005年刊行）
『さっぽろ藻岩郷土史』 - 1982年・藻岩開基110年記念事業協賛会
『統合記念誌』（札幌市立白川小学校1976・3・31）
『善行美挙小村亀十郎氏事蹟』(藻岩村-大正4年10月14日）
『南区のあゆみ-区政十周年記念』（札幌市南区役所-昭和57年4月）

外部リンク

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