白昼夢の青写真

白昼夢の青写真

『白昼夢の青写真』は、Laplacianより2020年9月25日に発売されたアダルトゲームです。2022年にはSteamで全年齢版が配信され、Nintendo Switchにも移植されました。さらに2023年には後日談となる朗読劇も上演されるなど、多岐にわたる展開を見せています。

ゲーム概要

本作は、複数の物語が並行して進むアドベンチャーゲームです。プレイヤーはまず「CASE-1」から「CASE-3」までの物語を好きな順番で体験し、それぞれの結末を迎えます。その後、「CASE-0」と呼ばれる核心的な物語が解放され、物語全体の謎が明らかになっていきます。

各CASEのあらすじ

CASE-1: 非常勤講師の有島芳は、教え子の波多野凛に出会い、禁断の恋に溺れていく。
CASE-2: 16世紀末のイギリス。盲目の父と酒場を営むウィリアム・シェイクスピアは、記憶力を活かして脚本を書き、生計を立てていた。ある日、貴族のオリヴィアに才能を見出され、劇団の脚本家として雇われることになる。
CASE-3: 不登校の少年、飴井カンナ。教育実習生の桃ノ内すももとの出会いを通じて、閉ざされた心を少しずつ開いていく。
CASE-0: 23世紀、人類が地上を離れた未来。記憶を失った青年・海斗は、環境再開発研究所で実験に参加していた。アンドロイドの出雲から、過去の自分が実験に同意していたことを知らされる。

登場人物

各CASEには個性豊かなキャラクターが登場し、物語を彩ります。

CASE-1
有島 芳：古文教師。過去の挫折から、無味乾燥な日々を送る。
波多野 凛：文学少女。小説家の父を亡くし、孤独を抱えている。
有島 祥子：芳の妻。仕事に忙殺され、夫婦関係は冷え切っている。
CASE-2
ウィリアム・シェイクスピア：盲目の父と暮らす脚本家志望の青年。
オリヴィア・ベリー：没落貴族の娘。男装して劇団を率いている。
CASE-3
飴井 カンナ：不登校の少年。亡き母の形見のキャンピングカーを修理し、旅に出ることを夢見ている。
桃ノ内 すもも：教育実習生。お洒落好きで、カンナに寄り添おうとする。
CASE-0
海斗：記憶を失った青年。実験の内容を知らされずに参加させられている。
世凪：自我を失った少女。
出雲：海斗の世話をするアンドロイド。

制作の背景

本作は、「深く長く残る物語」をコンセプトに制作されました。過去作との関連性を持たせることで、ブランドのファンに喜んでもらおうという意図もありましたが、結果的に誤解を招くことになったと、シナリオライターの緒乃ワサビは語っています。

評価と反響

『白昼夢の青写真』は、そのシナリオの良さで評判を呼び、口コミで人気が広まりました。美少女ゲーム大賞2020では、総合部門3位など、多数の賞を受賞しています。特に伏線回収が評価され、クライマックスでは人間の美しさと醜さ、正義と悪といったテーマが心に深く突き刺さると評されています。

Laplacian作品のファンはもちろん、重厚な物語を求める方におすすめの作品です。

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