白根ゆたんぽ

白根 ゆたんぽ

白根ゆたんぽ（しらね ゆたんぽ）は、1968年に埼玉県で生まれた日本のイラストレーターです。埼玉県深谷市で育ち、埼玉県立本庄高等学校を経て、桑沢デザイン研究所グラフィック研究科を卒業しました。その後、2021年時点では、同研究所のイラストレーションゼミで非常勤講師も務めるなど、教育活動にも携わっています。

彼のイラストレーションは、アクリル絵具を厚く塗る技法を用いた、鮮やかでポップ、そして独特のタッチで広く知られています。イラストを制作する上で、彼は線をできる限り減らすことを心がけていると言います。その作風は、彼自身によって「ポップ＆フレッシュ」という言葉で表現されています。

活動は多岐にわたり、1992年にはCGユニット「SPARK」を結成しました。翌1993年には、コンピューターグラフィックスソフトウェアであるPhotoshopを用いた写真コラージュ作品による個展「YUTANPOINT」をHBギャラリーで開催するなど、デジタル技術も早期から取り入れています。さらに、2002年にはイラストレーターの今井トゥーンズ氏と共に「YUTOONZ（ユトゥーンズ）」を結成し、共同での活動も行っています。

白根ゆたんぽ氏のイラストは、非常に幅広いメディアで目にすることができます。その対象は、男性向け成年誌から始まり、女性向けファッション誌、子供向けの学習雑誌にまで及びます。また、企業の広告キャンペーンや商品パッケージ、書籍のカバーイラスト、CDジャケットなど、様々な分野でその才能を発揮しています。この媒体の多様性は、彼のイラストがいかに多くの人々に受け入れられているかを示しています。

手掛けた具体的な作品としては、以下のようなものがあります。

広告作品

家電ブランド「amadana」のカタログイラスト
コンバース「デパーチャー」キャンペーン広告
赤城乳業「濃厚旨ミルク」パッケージイラスト

カバーイラスト・挿絵

鈴木おさむ『ブスの瞳に恋してる』
マイケル・ムーア『アホでマヌケなアメリカ白人』
山本弘『トンデモ本？違う、SFだ！』シリーズ
内藤誼人『小心者でもサラリとかわせる「断る」心理テクニック』
マーチン『“相手の気持ち”を離さない秘密の恋愛ルール』シリーズ
中村うさぎ『ショッピングの女王』シリーズ
天久聖一『自己完結女子大の青春』（挿絵）

CDジャケット

ディミトリ・フロム・パリ『サクラブルー』
THE HELLO WORKS『PAYDAY』
真心ブラザーズ『きみとぼく』
EXILE『Styles Of Beyond』
クラムボン『ドラマチック』、『残暑』
槇原敬之『花火の夜』
SUITE CHIC『WHEN POP HITS THE FAN』、『WHEN POP HITS THE LAB』
SKIP COWSの多数のアルバムジャケット
BEMANI Sound Team "U1 overglound"『少女、摩天楼へ』（音楽ゲーム収録楽曲）

著書

『ナマぬル　パノラマエディション』（単著）
* 『甘食心中』（天明晃太郎との共著）

白根ゆたんぽ氏の作品は、そのポップな色彩とシンプルながらも印象的な構図で、見る者に強いインパクトを与えます。媒体を選ばない柔軟性と、独自のスタイルを確立している点が、彼が日本のイラストレーション界において重要な存在であり続ける理由と言えるでしょう。現在も精力的に活動を続けており、新たな作品を発表し続けています。

（Instagramアカウント @yuroom で作品の一部を閲覧可能です）

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