白猪の滝

白猪の滝について

白猪の滝（しらいのたき）は、愛媛県東温市河之内に位置し、一級河川である重信川の上流、特に白猪越の渓にかかる壮大な滝です。この滝は皿ヶ嶺連峰県立自然公園の中にあり、四国八十八景の61番目として「厳寒の氷像アート」として評価されています。

滝の魅力

白猪の滝は、標高約595メートルまでの遊歩道が整備されており、訪れる人々はその先に広がる美しい自然を楽しむことができます。滝自体は、標高約642メートルから水が流れ落ち、落差は驚きの96メートルです。その美しさは、特に冬の厳しい寒さの中で氷瀑として見られるときに最も際立ちます。寒い時期には氷が滝を覆い、神秘的な氷の芸術を楽しむことができます。

白猪の滝まつり

毎年11月3日（文化の日）には白猪の滝まつりが開催され、多くの訪問者で賑わいます。この祭りでは、地域の文化や自然の美しさを祝う様々なイベントが行われ、訪れる人々にとって特別な体験となります。

文化的意義

白猪の滝には歴史的な背景もあり、滝の下には「壱番紀伊国那智山如意輪観音」という舟型の石仏が祀られています。また、その隣には句碑があり、明治24年に正岡子規が詠んだ「追ひつめ多鶺鴒見えず渓の景」、そして明治28年に夏目漱石が詠んだ「雲来り雲去る瀑の紅葉可奈」という句が刻まれています。これらの文学作品は、滝の美しさを一層引き立てるものとなっています。

アクセス方法

白猪の滝へのアクセスは比較的簡単で、松山自動車道の「川内インターチェンジ」から国道11号線を上った後、国道494号線を経由して約8kmの道のりを進むと、白猪の滝農村公園の無料駐車場に到着します。駐車場からは徒歩で30分ほどで滝の下に到達することができます。また、山道を利用することで民間の有料駐車場からもアクセス可能です。

周辺スポット

白猪の滝周辺には、他にもいくつかの名所があります。例えば、「雨滝（あまたき）」は昔、雨乞いの儀式が行われていた場所とされ、落差は約3メートルながらも、巨岩の間を流れる様は独特の迫力を持っています。また、「唐岬の滝（からかいのたき）」も魅力的なスポットで、夏目漱石がこの滝を訪れた際の句碑が国道494号線沿いに建立されています。

地元の味

訪れた際には、近くにある白猪屋酒店のおでんや、滝乃元近藤屋での蕎麦や食事も楽しんでみてください。特に、近藤屋は事前予約が必要な場合もあるため、訪問前に確認することをお勧めします。

白猪の滝は、美しい自然と豊かな文化が融合したスポットです。ぜひ一度、足を運んでその魅力を体感してみてください。

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