白鍬

白鍬（しらくわ）

白鍬は埼玉県さいたま市桜区に位置する地名で、郵便番号は338-0811です。この地域は最北端に広がる沖積平野の中にあり、その地形はコの字型を逆にしたような形状をしていて、西側には鴨川、東側には白神川が流れています。地形的には自然堤防が存在する鴨川流域があり、地域の自然環境は豊かです。白鍬は中央区八王子、南側には神田や宿、西側には在家や西区島根、北側には大宮区三橋や中央区円阿弥と接しています。

この地区は全域が市街化区域に指定されているため、整然とした住宅地が広がっています。かつては農業が盛んだったこともあり、開発が比較的容易でした。最寄りの駅である与野本町駅までは約2.5キロメートルと距離はありますが、近年はバスの便も多く、住環境が整っています。

小字と地価

白鍬にはいくつかの小字が存在しており、合下鎌、木畔、仲道、宮腰、町田、猿ヶ谷、上下横手、宮田、八貫野といった名称が見受けられます。この地域の住宅地の地価は、2015年1月の公示地価で14万3000円/m²とされています。

歴史

白鍬の歴史は江戸時代初期に遡り、武蔵国足立郡植田谷領に属していました。初めての記録は南北朝時代に遡り、当時は「しらくハ」と呼ばれていました。また、江戸時代には「白桑」とも表記され、村の規模は東西2町、南北10町ありました。

明治時代には、その行政区分が変わり、1871年に埼玉県に組織され、さらに1889年には白鍬村が合併し、大久保村の一部となります。1955年には浦和市へ編入され、最終的には2001年にさいたま市の一部分となりました。

文化と遺跡

白鍬地区には多くの古墳が残っており、特に白鍬塚山古墳、権現塚古墳、かね山古墳は市指定の史跡として知られています。また、1965年には白鍬遺跡が発見され、祭祀遺跡として注目を集めています。この遺跡からは須恵器や土師器が見つかり、1989年には更なる調査が行われ古墳跡も発見されました。

地域の文化を支える寺社も存在しており、慶福寺はその一例です。現代においては、淑徳与野高等学校などの教育機関や、地域の便利な施設として浦和白鍬郵便局やさまざまな公園が設けられています。

交通とアクセス

白鍬地区には鉄道が通っていないため、最寄りのJR埼京線与野本町駅までの移動が一般的です。公共交通の便を考慮し、地域内の道路も整備されていますが、国道や主要県道は通っていません。あくまで地域独自の交通網を形成しており、通行の便を図っています。

このように、白鍬は埼玉県内でも特に歴史と自然が交差する魅力ある地域であり、住みやすさと歴史的価値が共存する場所です。

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