白馬盆地

白馬盆地

白馬盆地は、長野県北西部に位置する盆地であり、北安曇郡白馬村にあります。この盆地は、糸魚川静岡構造線活断層系神城断層が東縁を通過する構造盆地として知られています。別名として四ヶ庄盆地とも呼ばれ、盆地を北側の北城盆地と南側の神城盆地に分けて呼ぶこともあります。

地理

白馬盆地は、全体として南北に細長い形状をしています。北城盆地は東西約3km、南北約4kmの広がりを持ち、神城盆地は東西約1km、南北約3kmの広がりを持つ、それぞれがいびつな三角形をしています。盆地の西側には雄大な白馬連峰が連なり、東側には小谷山地の山々がそびえています。南側は地すべり堆積物からなる佐野坂峠によって青木湖と隔てられ、北側は親の原台地（栂池高原）と接しています。

盆地南端には親海湿原があり、そこを水源とする姫川が盆地の東縁に沿って北に流れています。姫川には、犬川、平川、松川といった支流が白馬連峰から流れ込み、河岸段丘や扇状地を形成しています。白馬村の中心部は、この扇状地や段丘面上に広がっています。

北城盆地には、支流河川によって運ばれた砂礫層が広く分布しています。一方、神城盆地には、水はけが非常に悪い湖沼堆積物が見られます。このことから、かつて神城盆地には古神城湖と呼ばれる湖が広がっていたと考えられています。

歴史と交通

姫川の谷を通り白馬盆地を抜けるルートは、古くから新潟県の西頸城（糸魚川市）と松本方面を結ぶ主要な交通路として利用されてきました。このルートは、塩の道や千国街道として知られ、物資の輸送や人々の往来に重要な役割を果たしてきました。現在でも、ほぼ同じルートに沿って、国道148号とJR大糸線が盆地内を縦断しており、地域の交通を支えています。

関連項目

糸魚川静岡構造線
塩の道

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