百瀬博教

百瀬博教：昭和を駆け抜けた異才

百瀬博教（ももせ ひろみち）は、1940年2月20日に東京で生まれ、2008年1月27日にその波瀾万丈な生涯を閉じた、作家、詩人、そして格闘技プロデューサーです。「PRIDEの怪人」という異名を持ち、多岐にわたる分野でその存在感を示しました。

生い立ちと青春時代

浅草で侠客の息子として生まれた百瀬は、幼少の頃から相撲に打ち込み、市川高校では相撲部を創設。関東大会で2位に入賞し、国民体育大会にも出場するほどの腕前でした。立教大学に進学後も相撲部に所属し、その頃の経験は、後に映画『シコふんじゃった。』のモデルになったと言われています。

大学時代には、赤坂の高級ナイトクラブで用心棒を務め、そこで俳優の石原裕次郎と出会い、「弟分」として親交を深めます。23歳から拳銃の密輸に関わり、28歳で逮捕。6年間の刑務所生活を送る中で、読書に没頭しました。

作家としての開花

34歳で出所後、処女詩集『絹半纏』を出版。その後、文芸評論家の山本健吉に認められ、作家としての道を歩み始めます。バブル期には債権回収や株式運用で財を成しますが、バブル崩壊で一文無しに。しかし、曽野綾子の勧めで『新潮45』で『不良日記』を連載、続いて『週刊文春』で『不良ノート』を連載するなど、エッセイストとして活躍しました。日本文化研究家エドワード・G・サイデンステッカーとの共著や、テレビ番組への出演など、活動の幅を広げました。

格闘技との関わり

格闘技愛好家としても知られ、プロレスラーのアントニオ猪木とは深い親交がありました。総合格闘技イベントPRIDEには、1999年から関わり、プロデューサー的な役割を担いました。「FOREVER YOUNG AT HEART」とプリントされた帽子を愛用し、ネット掲示板2ちゃんねるでは「ピーチ」という愛称で親しまれました。

PRIDEでは、選手に小遣いや土産を渡すなどタニマチ的な存在で、試合に勝利した選手が百瀬に挨拶をする光景は、PRIDEの名物となっていました。しかし、2003年末にPRIDE、K-1、猪木の協力関係が崩れると、百瀬もPRIDEから姿を消し、その後はHERO'Sで格闘家を応援する姿が見られました。

その死と遺産

2008年1月27日、自宅で入浴中に意識を失い、搬送先の病院で息を引き取りました。死の3年前から体調を崩しており、映画『タバコ・ロード』に関する文章が絶筆となりました。青山葬儀所で行われたしのぶ会には、アントニオ猪木、ビートたけし、周防正行など、各界から約700人が参列し、その死を悼みました。

百瀬博教は、その破天荒な生き方と、独自の視点から語られる言葉で、多くの人々を魅了しました。彼の著作やエピソードは、今もなお、多くの人々に読み継がれ、語り継がれています。

著作一覧（一部）

『不良日記』
『不良ノート』
『プライドの怪人』
『裕次郎時代』
『昭和不良写真館』

テレビ出演

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プラチナチケット
百瀬博教・てっぺん魂
* 時間旅行

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