皇足穂吉田大御神宮

皇足穂吉田大御神宮について

皇足穂吉田大御神宮（すめたるほよしだおおみかみぐう）は、長野県長野市吉田一丁目に鎮座する神社で、地元では吉田神社として親しまれています。この神社は、927年（延長5年）に編纂された『延喜式』神名帳にもその名が見られるほど、長い歴史を有しています。

歴史

創建当初、神社は現在地から約1km東の小町（現在の吉田三丁目）に位置していました。しかし、浅川の度重なる氾濫や、北国街道の整備に伴い、慶長年間に現在の場所（吉田一丁目）に移転しました。この移転の際、周辺の神社が統合され、境内には大小合わせて100社もの神社が祀られるという、非常に珍しい形態となりました。



1819年（文政2年）には、社号を現在の皇足穂吉田大御神宮に改称しました。旧社地には、かつて御神木であったイチョウの木が残されており、現在もその雄大な姿を見ることができます。



このイチョウは、樹齢900年と推定される巨木で、樹高32m、目通り周囲8.6m、枝張り11〜15mにも及びます。このイチョウは、戦前に長野県天然記念物に指定され、その後、1967年（昭和42年）に長野市天然記念物にも指定されました。雄木であるため実はつけませんが、樹皮を水に漬けて母親が飲むと母乳が出るという言い伝えがあり、「乳イチョウ」とも呼ばれています。

境内

現在の境内には、本殿の他に、多くの境内神社があります。主なものとしては、伊勢神宮の別宮（13社）、全国の一宮（68社）、町内の鎮守社（10社）、その他（9社）が祀られています。

アクセス

現社地へは、長野電鉄桐原駅から徒歩3分です。

旧社地（吉田のイチョウ）へは、長野電鉄信濃吉田駅から徒歩3分、または、しなの鉄道北長野駅から徒歩5分です。旧社地と現社地は異なる場所にあるため、訪問の際には注意が必要です。



皇足穂吉田大御神宮は、その長い歴史と、数多くの神社が祀られていることから、地域の人々にとって重要な場所であり続けています。また、旧社地にある巨木のイチョウは、訪れる人々に自然の力を感じさせてくれます。歴史と自然が共存するこの場所を、ぜひ訪れてみてください。

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