皿倉山ケーブルカー

皿倉山ケーブルカー：北九州の絶景へ誘う旅

皿倉山ケーブルカーは、福岡県北九州市八幡東区に位置する皿倉山へと人々を運ぶ、皿倉登山鉄道が運営するケーブルカー路線です。かつては「帆柱ケーブル線」という名称で親しまれていましたが、運営会社が皿倉登山鉄道に改称したことに伴い、現在の名称となりました。

路線データ

路線距離: 1.1km
軌間: 1067mm
駅数: 2駅（山麓駅、山上駅）
高低差: 約440m
最急勾配: 528‰

この路線は、20～30分間隔で運行されており、所要時間は約6分です。運行時間は季節によって異なり、4月から10月は10:00から22:00、11月から3月は10:00から20:00となっています。ただし、原則として毎週火曜日は定期点検のため運休となります。

最新鋭の車両

2001年には、北九州博覧祭2001の開催に合わせて、開業以来初となる車両の更新が行われました。スイスのCWA社製の新型車両2両が導入され、天井が全面サンルーフとなっているのが特徴です。この車両は、当時日本国内最速となる18km/h（5.0m/s）で運行することが可能です。

1両は黄色で「はるか」、もう1両は青色で「かなた」という愛称が付けられています。夜間には車内から夜景を楽しめるよう照明が落とされ、ロマンチックな雰囲気を演出します。また、新型車両は、照明などの電源を蓄電池から得ることで、架線や架線柱が撤去され、より美しい眺望が楽しめるようになりました。冷房装置は搭載されていませんが、夏期には駅ホームに設置された定置型クーラーから車内に冷風を送り込むことで対応しています。

車両の検修作業のため、山麓駅と山上駅の構内線路はピット構造になっています。また、車両の蓄電池を充電するための給電設備も設けられています。

開業当初（1957年）には、日立製作所製の車両1号「ほばしら」と2号「さらくら」が導入されましたが、2000年のリニューアル工事による運行休止後に廃車となりました。

歴史

1957年11月12日: 尾倉公園 - 帆柱山間が開業。
1985年4月13日: 尾倉公園駅を山麓駅、帆柱山駅を山上駅に改称。
2000年10月9日: 設備更新のため運行休止。開業当初の車両が運行終了。
2001年6月30日: 新型車両を導入し運行再開。
2015年4月1日: 帆柱ケーブルから皿倉山ケーブルカーに名称変更。

駅一覧

山麓駅
山上駅

アクセス

山麓駅へのアクセス

JR鹿児島本線八幡駅から無料シャトルバスで約10分。
福岡 - 小倉間高速バス「いとうづ号」・香月快速などが停車する「高速皿倉山ケーブル」バス停から徒歩約5分。
西鉄バス北九州・帆柱登山口バス停留所から徒歩約10分。
JR鹿児島本線小倉駅からは、金土日祝日のみ運行の無料シャトルバスが利用可能（2023年12月31日まで）。
THE OUTLETS KITAKYUSHUからは、土日祝日のみ運行の無料シャトルバスが利用可能（2024年3月31日まで）。

山上駅からのアクセス

皿倉山スロープカー（旧称：帆柱スカイラインリフト）への乗り換えが可能です。

皿倉山ケーブルカーは、皿倉山へのアクセスを容易にするだけでなく、その道中も観光客を楽しませる魅力的な交通機関です。ぜひ一度、このケーブルカーに乗って、皿倉山の美しい景色を体験してみてください。

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