皿倉山

皿倉山の概要

皿倉山（さらくらやま）は、福岡県北九州市八幡東区に位置する標高622mの山です。権現山、帆柱山、花尾山などとともに帆柱連山を形成し、北九州国定公園の一部を構成しています。この山は、その美しい景観と豊かな自然から、多くの人々に愛されています。

神功皇后の伝説と名前の由来

皿倉山は、神功皇后の伝説が残る山としても知られています。山の名前は、神功皇后が山に登った際に「更に暮れたり」と言ったことが由来とされています。この言葉から、かつては「更暮山」や「更暗山」と呼ばれ、それが変化して「更倉山」「皿倉山」となったと伝えられています。

登山コースと山頂へのアクセス

皿倉山には複数の登山ルートが整備されており、さまざまなレベルの登山者が楽しめます。主な登山コースとしては、以下のものがあります。

皿倉表登山道: 皿倉山ケーブルカー山麓駅前からスタートする一般的なコース。
河内登山口: 河内貯水池湖畔からのコース。
大蔵登山口: 末広町の住宅街から登るコース。
九州自然歩道: 市瀬峠から福智山・尺岳方面を経由するコース。
権現山・花尾山経由コース: 近隣の山々を経由するコース。

また、ケーブルカーとスロープカーを利用することで、手軽に山頂までアクセスすることも可能です。山麓の帆柱登山口からは、皿倉登山鉄道が運営するケーブルカーが9合目付近の山上駅まで運行しており、そこからスロープカーに乗り換えることで山頂に到着できます。

山頂からの絶景

皿倉山の山頂には、パノラマ展望台が設置されており、200度の視野角で北九州市の夜景を望むことができます。この夜景は「100億ドルの夜景」と称され、夜景愛好家らのインターネットコミュニティにおいて「新日本三大夜景」の一つに選定されています。

山頂へは自動車でのアクセスも可能でしたが、2017年12月1日からは、8合目付近の皿倉平から山頂までの区間は、関係車両以外は通行できなくなりました。

見所とスポット

皿倉山には、以下のような見所やスポットがあります。

国見岩: 高さ7mの岩で、ロッククライミングの練習場としても利用されています。神功皇后がこの岩から国を見たという伝説が残っています。野口雨情の歌碑も設置されており、皿倉八景の1位に選ばれています。
皇后杉: 樹齢250年を超える老杉が林立する場所で、江戸時代の黒田藩によって植えられた杉林です。神功皇后の伝説にちなんで名付けられました。
楓杉峡: 皿倉表登山道の6合目付近にある峡谷で、紅葉の時期には美しい景色が広がります。
帆柱森林植物園: 皿倉山の南側に広がる植物園で、ツバキや薬用植物、フユザクラなどが植栽されています。
皿倉山ビジターセンター: 帆柱自然公園の情報を発信する施設で、自然教育やイベントも開催しています。
北九州フィールドアーチェリーランド: 皿倉平のすぐ下にあるアーチェリー施設です。
北九州市立帆柱キャンプ場: 26区画のテントサイトがあり、夏休み期間中は常設テントも利用できます。
皿倉平: 皿倉山頂、帆柱植物園、権現山、皿倉林道が交わる場所です。
展望台レストラン: 山頂にはレストランと喫茶店があり、夏にはビアガーデンも開催されます。

イベント

皿倉山では、パラグライダーフェスタが10月に開催され、パラグライダーの離陸場としても知られています。

アクセス

皿倉山への主なアクセス方法は以下の通りです。

無料シャトルバス: 土日祝日には、JR八幡駅～皿倉山ケーブル山麓駅間で無料シャトルバスが運行します。また、THE OUTLETS KITAKYUSHU開業に伴い、同施設～皿倉山ケーブル山麓駅間の路線も新設されました。
JR八幡駅から: 徒歩25分、または西鉄バス「八幡駅前」から「帆柱登山口」下車、徒歩10分。
JR黒崎駅から: 西鉄バス「黒崎バスセンター」から「帆柱登山口」下車、徒歩10分。
小倉方面から: 「中央二丁目」で乗り換え、「帆柱登山口」下車、徒歩10分。
西鉄高速バス・快速バス: 小倉・福岡方面から高速バス「いとうづ号」または小倉方面からの快速「星ヶ丘五丁目」行で「高速皿倉山ケーブル」下車、徒歩3分。
自動車: 北九州高速4号線大谷出入口から1.5km。

放送局の送信所・基地局

皿倉山には、地元放送局のテレビ・FM送信所や、新聞社、電力会社、警察庁などの無線基地局が設置されており、北九州市や筑豊方面に電波を送信しています。デジタルテレビの出力は1kW、FMラジオは250Wです。かつて放送されていたアナログテレビは、VHFが1kW、UHFが10kWでした。

参考資料

皿倉山へ行こう（北九州市）
皿倉山ケーブルカー
皿倉山ビジターセンター
新日本三大夜景 - 登録地の紹介

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