盛田気

ラグビー選手として知られる盛田 気（もりた ちから）は、1995年10月5日に大阪府寝屋川市で生を受けた。主としてウィング（WTB）やフルバック（FB）といったバックスのポジションを務める。身長180cm、体重90kgというがっしりとした体格を持ち、ニックネームの「チカラ」が示す通り、フィジカルコンタクトにも強いプレーが特徴だ。2024年現在、彼はトップイーストリーグ-Bに所属するクリーンファイターズ山梨の一員としてプレーを続けている。

盛田はラグビーに深く関わる家庭環境で育った。父親の盛田清人氏も、かつて日本のラグビー界で活躍し、三洋電機ラグビー部（現在の埼玉パナソニックワイルドナイツ）の選手であった。また、兄の盛田志氏もラグビー選手という、まさにラグビー一家である。このような恵まれた環境でありながら、盛田自身がラグビーを始めたのは、比較的遅い高校からであったという点も興味深い。

進学先は山梨県立日川高校。ここで本格的にラグビーに取り組み始めると、その潜在能力は急速に開花した。高校時代には、地域の強豪校の一員として活躍する中で、U17関東代表に選出されるなど、世代別のカテゴリーで早くからその名を広く知られるようになる。

2014年に日川高校を卒業後、大東文化大学へ進学。関東大学ラグビーリーグ戦グループに所属する強豪校で、更なるスキルアップとフィジカル強化に励んだ。大学在学中には、7人制ラグビーの日本代表に選ばれるという栄誉にも浴し、国際大会への出場経験も得た。大学時代の同級生には、後にトップリーグやリーグワンで活躍する多くのタレントがおり、彼らと共に切磋琢磨する中で選手として大きく成長を遂げた。

大学を卒業した2018年、当時の日本のトップカテゴリーであったジャパンラグビートップリーグに所属する宗像サニックスブルースへ加入。プロフェッショナルとしてのキャリアを本格的にスタートさせた。同年9月29日には、トップリーグ第2節の代替試合として行われた神戸製鋼コベルコスティーラーズ戦に先発出場し、待望の公式戦初出場を果たした。宗像サニックスブルースでは、WTBやFBとして持ち前の突破力とフィジカルを活かしたプレーでチームに貢献したが、2022年、チームの活動休止という事態に直面し、多くのチームメイトと共に退団を選択することになった。

宗像サニックスブルース退団後、盛田は新たな挑戦の場を求めた。2023年には、ラグビー強豪国の一つであるオーストラリアへ渡り、クイーンズランド大学ラグビークラブに短期間ながら所属。異国の地で異なるスタイルのラグビーや文化に触れる貴重な経験を積んだ。

海外での経験を経て、同年9月に日本へ帰国。新たにトップイーストリーグ-Bに所属するクリーンファイターズ山梨へ加入した。現在は、このチームの中心選手の一人として、リーグでの戦いに臨んでいる。

高校からラグビーを始めた異色の経歴を持ちながらも、U17代表や7人制日本代表、そしてトップリーグでのプレー経験を経て、着実にキャリアを積み重ねてきた盛田 気。その力強いプレーと、困難な状況（サニックス活動休止）にも立ち向かう姿勢は、多くのラグビーファンに感銘を与えている。今後のクリーンファイターズ山梨での活躍を通じて、更なる高みを目指す彼の挑戦から目が離せない。

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