相棒のエピソード一覧 (season8-season13)

テレビドラマ『相棒』season8～13解説

本記事では、テレビ朝日系列で放送された人気刑事ドラマ『相棒』のseason8からseason13までのエピソードについて詳しく解説します。各シーズンの概要、登場人物、注目エピソード、作品背景、制作スタッフ、視聴者の反響などを詳細にまとめました。

概要

神戸尊

season8では、前シーズンで海外へ旅立った亀山薫（寺脇康文）の後任として、警察庁から特命係に神戸尊（及川光博）が配属されます。当初、右京との間に距離があったものの、数々の事件を解決していく中で徐々に信頼関係を築いていきます。最終話では、神戸が特命係に配属された背景を知りながらも、自らの意思で特命係に残る決断をします。

season9では、劇場版第2作『相棒 -劇場版II- 警視庁占拠! 特命係の一番長い夜』が公開され、その直前に放送された第9話「予兆」では、劇場版での事件直前の模様が描かれました。また、この劇場版では右京と複雑な関係にあった小野田公顕（岸部一徳）が殉職し、岸部は同シーズンで降板しました。最終話では、小野田が生前取り組んでいたことの一部が明かされました。season9は平均視聴率20.4％と全シーズンで最高を記録し、第16話「監察対象 杉下右京」では視聴率23.7%を記録しました。

作中では、右京の冷徹な正義感と尊の温情的な正義感の対立が描かれ、時には尊が右京の捜査を阻止する場面や、逆に協力して真犯人を追い詰める展開が見られました。これらの展開は、亀山薫との相棒時代には見られなかったもので、新たな魅力を生み出しました。

season10では、長年「花の里」を切り盛りしてきた右京の元妻、宮部たまき（益戸育江）が世界放浪の旅に出ることを理由に店を閉店し、益戸が降板しました。その後、第12話で過去に右京と薫に逮捕された月本幸子（鈴木杏樹）が再登場し、「花の里」の2代目女将となります。最終話では、尊に警察庁からの辞令が再び下り、警察庁長官官房付として異動し、特命係を去ります。

甲斐享

season11では、右京の3代目相棒として甲斐享（成宮寛貴）が配属されます。2013年3月には、伊丹憲一（川原和久）を主人公としたスピンオフ映画『相棒シリーズ X DAY』が公開され、その公開前に放送された第17話「ビリー」と第19話「酒壺の蛇」には、映画の主要キャラクターも登場しました。

season12では、三浦信輔（大谷亮介）が殉職し、大谷が降板しました。最終話では、小野田が生前に違法適用させた「証人保護プログラム」に端を発する事件が描かれました。劇場版第3作『相棒 -劇場版III- 巨大密室! 特命係 絶海の孤島へ』では、神戸尊と甲斐享が初めて対面を果たしました。

season13では、最終話で享が「ダークナイト」として犯罪者を制裁していたことが判明し、懲戒免職となります。右京も責任を取り、無期限謹慎処分となり、特命係の活動は一時停止しました。また、このシーズンでは、享の父である甲斐峯秋（石坂浩二）と、享の彼女の笛吹悦子（真飛聖）、社美彌子（仲間由紀恵）が登場し、物語に深く関わっていきます。しかし、悦子役の真飛聖はこのシーズンで降板しました。

作品背景

シナリオ

シリーズを通して、実験的な内容の回も多くありました。season8第18話「右京、風邪をひく」では、時間軸が複雑に交錯する物語が展開され、DVDには「時系列再編集版」が収録されました。season9第7話「9時から10時まで」では、番組放送時間に合わせて物語が進行するという仕掛けが施されました。season11第7話「幽霊屋敷」では、右京が犬のように土を掘るシーンがあり、水谷豊がその場面について述懐しています。

編集

season8からは、日本の連続ドラマとして初めて完全テープレス、ノンリニア編集の撮影・編集形態が導入されました。

エピソード一覧

各seasonの概要

各seasonには、サブタイトルの表示はなく、公式サイトや公式ガイドブック、DVDの表記に準拠しています。放送日はテレビ朝日での初回放送日、視聴率はビデオリサーチ（関東地区）調べです。赤字は最高視聴率、青字は最低視聴率を示します。

season8

放送期間：2009年10月14日 - 2010年3月10日、全19話、平均視聴率 17.7%
タイトルロゴ：『相棒 season8』。ロゴがマイナーチェンジされ、season10まで使用
冒頭に右京と相棒のシルエットロゴが表記
第1話、最終話は1時間48分SP、第10話は2時間半SP
オープニング映像に杉下右京と神戸尊の名がローマ字で表記

season9

放送期間：2010年10月20日 - 2011年3月9日、全18話、平均視聴率 20.4%
タイトルロゴ：『相棒 season9』
第10話は2時間10分SP、最終話は2時間SP
アナログ放送では16:9レターボックスで放送
エンドロールのフォントやサイズが変更

season10

放送期間：2011年10月19日 - 2012年3月21日、全19話、平均視聴率 16.6%
タイトルロゴ：『相棒ten』
第1話は2時間SP、第10話は2時間半SP、最終話は2時間9分SP
最終話より、第1話と最終話の放送時間が2時間から2時間9分に拡大

season11

放送期間：2012年10月10日 - 2013年3月20日、全19話、平均視聴率 17.3%
タイトルロゴ：『相棒Eleven』。ロゴがオリジナルデザインに変更、season13まで継承
第1話と最終話は2時間9分SP、第11話は2時間半SP
エンドロールのフォントが変更

season12

放送期間：2013年10月16日 - 2014年3月19日、全19話、平均視聴率 17.4%
タイトルロゴ：『相棒12』
第1話と最終話は2時間9分SP、第8話と第10話は2時間半SP
放送期間中、直後番組『報道ステーション』への接続がステブレレス接続に
主要スタッフの多くが降板

season13

放送期間：2014年10月15日 - 2015年3月18日、全19話、平均視聴率 17.4%
タイトルロゴ：『相棒 season13』。season9以来4年ぶりに「season（数字）」という表記
第1話・最終話は2時間9分SP、第10話は2時間半SP
最終話のみ、冒頭にサブタイトル表示

主な登場人物

杉下右京 - 水谷豊
神戸尊 - 及川光博（S8-1〜S10-19）
甲斐享 - 成宮寛貴（S11-1〜S13-19）
笛吹悦子 - 真飛聖（S11-1〜S13-19）
宮部たまき - 高樹沙耶（S10-1まで）
月本幸子 - 鈴木杏樹（S10-12から）
内村完爾 - 片桐竜次
中園照生 - 小野了
伊丹憲一 - 川原和久
三浦信輔 - 大谷亮介（S12-1まで）
芹沢慶二 - 山中崇史
米沢守 - 六角精児
角田六郎 - 山西惇
大木長十郎 - 志水正義
小松真琴 - 久保田龍吉
陣川公平 - 原田龍二
大河内春樹 - 神保悟志
小野田公顕 - 岸部一徳（S9-18まで）
甲斐峯秋 - 石坂浩二（S11-1から）
社美彌子 - 仲間由紀恵（S13-1から）

主な登場人物関連ゲスト

雁屋耕大 - 井上高志（S12-19）
社美彌子の母親 - 三谷侑未（S13-1）
陣川美奈子 - 水崎綾女（S13-17）
相原誠 - [萩原聖人]
岩月彬 - 田中圭（S11-17、19）

複数回登場のゲスト

本庁総務部、本庁刑事部、本庁警備部、本庁公安部、本庁生活安全部、警察庁、弁護士、報道関係者、企業関係者、暴力団関係者、その他反社会勢力、その他自営業者、その他

単発ゲスト

各seasonのエピソードに登場したゲスト出演者の一覧

スタッフ

主要な制作スタッフの一覧

反響

2013年の人気投票では、season10第10話「ピエロ」が1位を獲得しました。このエピソードは、斎藤工のターニングポイントになったとされ、彼の演技が評価されました。また、season9第8話「ボーダーライン」は、貧困問題を扱った内容が反響を呼び、制作陣は「貧困ジャーナリズム大賞」を受賞しました。

脚注

注釈、出典、参考文献などを記載

関連項目

関連する記事へのリンク

外部リンク

テレビ朝日公式、BS朝日公式、動画へのリンク

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