相馬バイパス (国道113号)

相馬バイパスは、福島県相馬郡新地町を起点とし、相馬市へと至る国道113号線の重要なバイパス区間です。

概要

このバイパス道路は、福島県相馬郡新地町駒ケ嶺にある塔場地区を起点とし、相馬市光陽3丁目の光陽交差点を終点とする、総延長4.4キロメートルの路線です。

整備の背景と目的

相馬市の中心市街地を通過する従来の国道113号は、かつて城下町として発展した歴史的な背景から、道幅が狭く曲がりくねった箇所が多い構造でした。これにより、交通量が年々増加する中で深刻な渋滞が発生し、円滑な交通の流れを妨げていました。

こうした状況を改善し、地域の交通利便性を向上させるとともに、都市間を結ぶ幹線道路としての機能を強化することを目的に、相馬バイパスの整備計画が立ち上げられました。本事業は国道改良事業として位置づけられ、1987年度より着工に至りました。

地理

相馬バイパスが通過する自治体は以下の通りです。

相馬郡新地町
相馬市

主な交差道路

このバイパス区間では、複数の主要な道路と接続しています。

起点（相馬郡新地町駒ケ嶺字塔場）：国道113号（白石方面）
相馬郡新地町駒ケ嶺字塔場：福島県道272号原釜椎木線
相馬市塚部字内城（善光寺前交差点）：福島県道394号相馬新地線
終点（相馬市光陽3丁目（光陽交差点））：国道6号相馬バイパス、福島県道389号相馬港線

主要な道路施設

相馬バイパスの建設に伴い、いくつかの重要な構造物が整備されました。

駒ヶ嶺跨線橋

相馬郡新地町の駒ケ嶺地区から相馬市塚部地区にかけて架かり、JR常磐線を跨いでいます。バイパス整備と同時に建設された施設です。

全長：22.3メートル
幅員：16.0メートル（計画幅員25.0メートル）
形式：単純PCプレテンT桁橋
竣工：1988年度
総工費：1億3200万円

地蔵川橋

相馬市の長老内地区と同市塚部地区の間に位置し、二級河川である地蔵川を渡河しています。この橋は、バイパス整備と一体として国道橋梁整備事業として進められ、1989年度に建設が開始されました。

全長：63.4メートル
主径間：30.820メートル
幅員：16.0メートル（計画幅員25.0メートル）
形式：2径間単純PCポステンT桁橋
竣工：1990年度
* 総工費：4億3100万円

相馬バイパスの開通は、相馬市および周辺地域の交通渋滞緩和に大きく寄与し、物流や地域住民の移動効率向上に貢献しています。また、周辺の主要道路との接続強化により、広域的な交通ネットワークの一翼を担っています。

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