真夜中を突っ走れ

真夜中を突っ走れ (Whatever Gets You Thru The Night)

「真夜中を突っ走れ」は、ジョン・レノンが1974年にリリースしたアルバム『心の壁、愛の橋』に収録されている楽曲で、シングルとしても発表されました。この曲は、彼の個人名義のアルバムとしては第4作目にあたります。楽曲では、エルトン・ジョンがバックボーカルやピアノ、オルガンを演奏し、他にも数名の名手が参加しており、音楽的な深みを増しています。

楽曲の概要

「真夜中を突っ走れ」は、シングルとしてリリースされた際、アメリカのビルボード誌で1974年11月16日に週間ランキングの第1位を獲得しました。この成功により、ジョンにとっては初の1位シングルとなりました。ビルボード誌の1974年年間ランキングでは第84位に位置づけられ、B面には「ビーフ・ジャーキー」が収録されています。この曲がリリースされる前、ジョンは『イマジン』でアルバムチャートでは1位を獲得していたものの、シングルとしては最高3位が限界でしたが、今回の順位にはさぞ驚いたことでしょう。

コンサートのエピソード

「真夜中を突っ走れ」が1位になったことに際し、ジョンは感謝の意を示すため、1974年11月29日にエルトン・ジョンがマディソン・スクエア・ガーデンで行ったコンサートに参加しました。この際、「アイ・ソー・ハー・スタンディング・ゼア」を一緒に演奏しました。ここでの逸話も興味深く、ジョンは何気なく「この曲が1位になんて絶対ならない」と冗談を言い、その後まさかの1位獲得に驚いたと言われています。

また、このコンサートには、別居中の妻オノ・ヨーコもエルトン・ジョンの手引きで訪れており、パフォーマンス後に楽屋で再会を果たしました。これにより、ジョンとヨーコの関係に大きな影響を与えたと言われており、彼らの「失われた週末」に終止符を打つきっかけとなったそうです。

エルトン・ジョンとの関係

さらに、ジョンはエルトンのコンサートから帰った後、エルトンの音楽プロジェクトにも参加し、再び1位になる楽曲「ルーシー・イン・ザ・スカイ・ウィズ・ダイアモンズ」が生まれました。これにより、ジョンとエルトンの友情がより一層深まったことは間違いありません。

2005年にリリースされたリマスター版の『心の壁、愛の橋』にも、1974年11月29日のコンサートで演奏されたバージョンがボーナストラックとして収録されています。この作品は、ジョン・レノンの音楽キャリアにとっても特別な意味を持つものとなりました。

まとめ

「真夜中を突っ走れ」は、音楽的な成功を象徴する楽曲であり、またジョンとエルトン・ジョンの友情や彼の私生活の一端を見ることができる貴重な楽曲です。時を超えて多くのファンに愛され続けるこの曲は、レノンの才能を証明する一例となっています。

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