真宗大谷派難波別院

真宗大谷派難波別院

真宗大谷派難波別院は、大阪市中央区の久太郎町にある真宗大谷派の寺院で、通称「南御堂」として知られています。この寺院は、東本願寺の別院であり、その本尊は阿弥陀如来です。また、大阪教区の教務所や教化センターも併設されており、地域に密着した宗教活動を行っています。

歴史

難波別院の歴史は1595年に遡ります。豊臣秀吉がこの地に寺地を寄進し、教如が道修谷に大谷本願寺を開創しました。その後、1596年には「大谷本願寺 文禄丙申五暦」と銘のある梵鐘が鋳造されました。1585年には大坂城三の丸の造成に伴い、寺院が現在の地へ移転しました。しかし、その後、徳川家康によって寺地が京都に寄進され、東本願寺が設立されました。難波御堂がこれに続いて造営されたのです。

1714年には、二重屋根を持つ壮大な本堂が建てられ、現在の東本願寺御影堂のモデルとしても知られています。しかし本堂は1945年の大阪大空襲で焼失し、1960年には鉄筋コンクリート構造で新たに本堂が再建されました。この再建は本来の様式を部分的に受け継いでいます。

1964年には御堂会館が設立され、続いて1971年には堺南御坊を支院として設置しました。施設の老朽化が進んだ結果、2016年に御堂会館が閉館された後、2021年には南御堂ビルへと建て替えられ、新しい施設が開業しました。現在、このビルには大阪エクセルホテル東急などが核となり、多くの人々が訪れています。

境内

南御堂の境内は、南は北久宝寺町通、東は御堂筋、西は渡辺筋、北は北久太郎町通に囲まれています。境内は整然と配置され、南寄りに南御堂、北には大阪センタービルや大阪御堂筋ビルがあります。また、かつては「大谷女学校」が所在していました。

主な施設

• - 本堂: 1960年に再建された本堂は、鉄筋コンクリート構造で、寺務所や研修ホール、納骨堂も備えています。
• - 同朋会館: 多目的に使用できる施設が設けられています。
• - 庭園『獅子吼園』: 美しい庭園は、訪問者に安らぎを提供します。
• - 鐘楼堂: ここには文禄5年に鋳造された大阪市指定有形文化財の梵鐘が固定保存されています。

文化財

難波別院には、大阪市指定有形文化財として、文禄5年に鋳造された梵鐘があります。これは貴重な歴史的資料であり、訪れる人々に深い印象を与えています。

アクセス

地下鉄では、OsakaMetro御堂筋線・中央線・四つ橋線の本町駅から徒歩でアクセス可能です。具体的には、8号出口から南へ200メートル、または13号出口から南へ50メートルの距離で位置しています。

真宗大谷派難波別院は、歴史的・文化的な意義を持つ寺院であり、現在も多くの信者に支持されています。この場所を訪れることで、宗教的な場の重みや歴史的背景を肌で感じることができるでしょう。

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