如来

如来（にょらい）とは

如来は、サンスクリット語の「タターガタ」（tathāgata）を漢訳したもので、仏教では釈迦やその他の仏を指す称号となっています。その意味には諸説あり、通常は仏陀の十の称号の一つとされていますが、場合によっては十号の内に含められないこともあります。以下に如来の語義や解釈について詳しく説明します。

語義

如来の原語であるtathāgataは、様々な音写がされており、「多陀阿伽陀」や「多陀阿伽度」という呼び方もあります。また、如来という言葉は「この上ない尊い者」という意味を持ち、そのため「無上上」とも称されることがあります。

解釈

ブッダゴーサによる解釈

仏教の学者であるブッダゴーサは、tathāgataに関していくつかの解釈を行っています。以下はその一部です。

• - tathā āgata（如く到れる）: この表現は「古仏と同じように、一切を知る智慧に到達した者」を意味します。つまり、過去に現れた古仏たちが一切の知恵に達したように、釈迦も同様に智性に到達したとされています。
• - tathā gata（如く去れる）: ここでは「古仏と同じように、すべての煩悩を滅して去る者」を指します。
• - tatha-lakkhaṇaṃ āgata（真如相に通じる）: これは「真如の特徴を悟った者」という意味です。

中村元による解釈

有名な仏教学者・中村元によると、タターガタは「そのように行きし者」または「あのように立派な行いをした人」といった語義を持つとされます。この言葉は、古代インドの仏教やジャイナ教など様々な宗教で「悟りを開いた者」を表現する際に用いられました。ただし、「如来」という漢訳には後世の大乗仏教的な解釈が含まれており、「人々を救うためにこのように来た者」というニュアンスが加わっています。これにより、初期仏教における語義とは異なる解釈へと導かれています。

身心性法と如来

如来については、真身如来、応身如来などもあります。真身如来は、宇宙的な存在としての仏を指し、応身如来は、特定の形を持って人々の前に現れる仏を示します。

如来の例

仏教の教えにおいて、如来の例は様々ですが、最も代表的な存在として釈迦牟尼（しゃかむに）が挙げられます。他にも多くの如来が存在しますが、それぞれに異なった教えや役割があります。

脚注

いくつかの注釈や出典が存在しますが、興味のある方はさらに詳しく調査することをお勧めします。

参考文献

• - 身心性法 (Āgama)
• - 覺行如若 (Tathatā)

関連項目

• - 如来に関する外部リンクはコトバンクや専門的なリソースを参照してください。

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