真山青果

真山 青果

真山青果（まやま せいか、旧字体：眞山靑果）は、1878年9月1日生まれの日本の劇作家および小説家で、本名は真山彬（まやま あきら）です。彼は日本芸術院の会員として、さまざまな文学作品を手掛けました。1948年に心臓麻痺で亡くなるまでの69年間、彼は日本の文壇において重要な位置を占めていました。

来歴

真山は宮城県仙台市で生まれ、父親は旧伊達藩士で小学校の校長をしていました。1895年には宮城県尋常中学校を中退した後、1896年に上京し、1897年に日本中学校を卒業しました。その後、第二高等学校医学部に入学しましたが、小説や詩にのめり込んだ結果、落第してしまいます。

1904年、真山は佐藤紅緑に師事し、「青果」という号を与えられ、その翌年には小栗風葉の門下に入ります。1907年には、仙台市近郊の農村を舞台にした農民文学『南小泉村』が文芸誌『新潮』に掲載され、注目の存在となりました。しかし、1908年に起きた原稿二重売り事件や国木田独歩との口論を経て、風葉との関係が悪化し、数々の困難に直面します。

その後、真山は新派の脚本家として松竹に入社し、戯曲の執筆に専念しました。1932年には帝国芸術院の会員となり、1942年には戦争中に脚本を書き続けました。1948年、彼は疎開先の静岡県沼津市で亡くなります。彼の戒名は「青果院殿機外文棟大居士」です。

作品

真山青果は、数多くの戯曲や小説を残しました。特に『元禄忠臣蔵』は、新歌舞伎として連作の形で上演される力作となり、その中では伝説の武士たちの物語が描かれています。だが、彼の演出は史実とは異なる内容もあり、批判を浴びることも多かったです。

彼の他の代表作には以下のような作品があります:

• - 『玄朴と長英』
• - 『江戸城総攻』
• - 『平将門』
• - 『頼朝の死』
• - 『大石最後の一日』

また、彼の著書には、評論『随筆滝沢馬琴』があり、これは曲亭馬琴の全体像をのぞかせる意義深い作品とされています。作品の幅広いジャンルには、歴史や伝説をテーマにした小説から、詩や評論まで多岐にわたります。

評価と影響

真山青果はその独自のスタイルや批評に対して厳風な姿勢を貫いたことで、文学において特異な存在感を放ちました。作品に関して多くの反響があったものの、彼自身はそれに対して悔いを抱いていたと言われています。特に「戦争が終わったら書き直したい」と述べた彼の言葉には、創作者としての苦悩が色濃く映し出されています。

また、彼の影響は長女の真山美保にも受け継がれ、劇団新制作座を立ち上げ、真山青果賞を設けて多くの才能を発掘しました。

まとめ

真山青果は、明治から昭和にかけて日本の劇作界や文壇に大きな影響を与え、今日でもその作品が評価されています。彼の生涯や創作活動は、日本の古典文学や演劇の根幹に根差したものであり、多くの人々に感動を与え続けているのです。

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