真幻魔大戦

真幻魔大戦

『真幻魔大戦』は、SF作家・平井和正がライフワークとして手掛けた大長編SF小説です。1979年から『SFアドベンチャー』誌に連載され、壮大なスケールと深遠なテーマで多くの読者を魅了しました。

概要

本作は、平井和正が石森章太郎（石ノ森章太郎）と共作した漫画『幻魔大戦』（週刊少年マガジン連載）を原点としています。石森の了解を得て、平井は自らの構想を基に、小説版『幻魔大戦』を執筆しました。

『真幻魔大戦』は、幻魔大戦シリーズの中核をなす作品であり、『新幻魔大戦』、『ハルマゲドン』、『ハルマゲドンの少女』など、他の作品と相互に補完し合いながら、より大きな物語を紡ぎ出しています。石森章太郎もまた、マガジン版『幻魔大戦』の世界観を独自に発展させた漫画作品を『リュウ』誌に連載しました。

1984年に一旦休止した後、2005年には並行世界を舞台とした『幻魔大戦deep』が発表され、2008年にはその続編である『幻魔大戦deep トルテック』が登場しました。

ストーリー

物語は全三部構成で展開されます。

幻魔とは、宇宙を無に帰そうとする巨大な存在であり、その正体は謎に包まれています。幻魔大戦とは、この幻魔との壮絶な戦いを指します。

第一部

1979年、作家であり超常現象研究家でもある東丈は、多国籍企業クェーサーの内部情報を入手します。その情報を託したのは、クェーサー幹部のムーンライトという女性でした。その後、丈の小説を映画化したいという依頼が舞い込みますが、丈の周辺では不可解な出来事が頻発し、姉や弟、友人たちが次々と失踪していきます。

第二部

東丈は、自らの意識の底から滅びた世界の記憶を呼び覚まし、幻魔大戦における自らの役割を理解します。しかし、移動中の飛行機内で謎の失踪を遂げてしまいます。丈の失踪後、秘書の杉村優里が主人公となり、舞台は7世紀の大峰山周辺へ。役小角との出会いが描かれます。

第三部

古代ギリシャの少女クロノスが主人公となり、舞台は超古代文明のムウや、獣人が住む犬の帝国へと移ります。

本作は未完のままとなっています。

書籍情報

新書版

全15巻

文庫版

全18巻

イメージアルバム

* 真幻魔大戦 イメージアルバム (センス・オブ・ワンダー) (1984年)

収録曲

1. ビッグ・プロローグ (難波弘之作曲・編曲)
2. サイボーグ戦士ベガ (K.C.ランキン作詞/そうる透作曲/そうる透・難波弘之編曲)
3. サディスティック・サイキック・タイガー (K.C.ランキン作詞/難波弘之作曲・編曲)
4. ムーンライト・セレナーデ (難波弘之作曲・編曲)
5. スーパーバロック・プリンセス (J.S.BACH作曲/難波弘之編曲)
6. 太陽の戦士 (厚見麗作曲・編曲)
7. ベアトリスの釵 (トゥワイト・ウォルドロン作詞/厚見麗作曲・編曲)
8. ビッグ・インタルード (難波弘之作曲・編曲)

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