真田守信

真田守信の生涯

真田守信（さなだ もりのぶ）は、江戸時代前期を生きた武士で、陸奥仙台藩に仕官したことでその名が知られています。彼の出自については、真田信繁の第二の子とされており、大坂の陣から逃げ延びたというのが一般的な見解です。

守信は慶長17年（1612年）、紀伊国九度山に生まれました。彼の母は、大谷吉継の娘で、幼名は大八として知られています。通称は四郎兵衛、後には久米之介と称されました。その人生の初期には、彼が高野山蓮華定院の記録に「5月5日に、印地打ちで亡くなった」と記されていることがあり、この記録からも疑惑が生じました。しかしながら、実際には彼は生存しており、慶長20年（1615年）の大坂夏の陣では、父である信繁や兄の大助が戦死した後、守信は同母姉の阿梅が片倉重長によって奪われ、その後側室にされるという展開がありました。

その後、守信は阿梅を頼りにして、他の同母姉たちとともに片倉家に匿われることとなりました。寛永17年（1640年）、守信は28歳の時に伊達家に仕官し、真田四郎兵衛守信と名乗ります。しかし、幕府は逆賊の子を雇用しているのではないかと疑問を呈し、仙台藩に対して詰問状が送られました。この時、伊達家は過去の記録を引き合いに出し、守信は「幕臣である真田信尹の次男」という偽の報告を行い、幕府に弁明をしました。当時、幕府はこの情報の真偽を厳密に調査できたはずですが、伊達家との良好な関係を考慮し、結果的に守信には何らかの制裁が科されることはありませんでした。

また、江戸中期に編纂された『伊達世臣家譜』によれば、守信は真田信尹の子孫とされ、その父は政信であるとの記述も見られます。この記録は、片倉重長の子孫である男爵片倉信光が1942年に提出した家系図とも一致していることから、守信の出自に関する通説には疑義が残ります。

いずれにせよ、守信は寛永年間に仙台藩士となり、片倉久米之介守信に改名し、その後の人生を全うしました。寛文10年（1670年）には59歳で生涯を閉じ、子の辰信が家を継ぎました。守信から数代後の幕末期には、真田姓が復活し、仙台真田家として現在も続いています。

守信の存在は多くの歴史書やドラマにも取り上げられ、その中でも特にNHKの大河ドラマ『真田丸』において、彼の生き様が描かれています。彼の生涯は、真田家の歴史や Edo Period の武士たちの姿を知る一助となるでしょう。

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