睿宗 (朝鮮王)

睿宗（イェジョン） - 李氏朝鮮第8代国王

睿宗（1450年2月12日 - 1469年12月31日）は、李氏朝鮮の第8代国王であり、在位期間は1468年9月7日から1469年12月31日までのわずか1年2ヶ月に及びました。彼の本名は晄（ファン）、字は平甫（ピョンボ）であり、即位後は明照（ミョンジョ）に改名されました。君号としては海陽大君（ヘヤンデグン）とも知られています。睿宗は第7代国王である世祖の第2王子であり、母は貞熹王后尹氏です。彼の治世中には、李氏朝鮮初の垂簾聴政が行われたことで、国政に大きな影響を及ぼしました。

略歴

睿宗は、世子であった兄、懿敬世子（桃源君）が病により早世したことで、1457年に王世子に任命されました。そして1468年には王位に即位しました。彼の治世は、主に母である貞熹王后の摂政と重臣たちの補佐のもとで進められたため、国王の権力は著しく制限されました。主な出来事としては、1468年に発生した南怡の謀叛事件や、1469年の閔粋史獄があります。後者の事件は閔粋らが高官の不正を記録した草本を修正した際に生じ、連関者の中には処刑や奴婢としての処分を受ける者もいました。また、同年には商人李吉生が日本の商人を欺き、これに伴い三浦での対日私務役を禁止する措置が取られました。

病弱だった睿宗は、16歳で即位しながらも19歳でその生涯を閉じることとなります。そのため、彼の在位期間は非常に短いものでした。彼の陵は京畿道高陽市の昌陵に位置しています。

家系

睿宗の家系は以下の通りです。

• - 祖父: 世宗（1397年 - 1450年）
• - 祖母: 昭憲王后沈氏（1395年 - 1446年）
• - 父: 世祖（1417年 - 1468年）
• - 母: 貞熹王后尹氏（1418年 - 1483年）
• - 兄: 懿敬世子/徳宗 李暲（1438年 - 1457年）
• - 姉: 懿淑公主（1441年 - 1477年）

正室には章順王后韓氏が迎えられましたが、彼女は1461年に死去し、死後に追贈されています。睿宗には他にも安順王后韓氏が継室として存在し、彼女は1499年まで生きました。彼には仁城大君李霬や斉安大君李琄、顕粛公主や恵順公主などの子女が存在しました。さらに、当時の後宮には他にも数人の女性がいましたが、子供は残せなかったようです。

睿宗が登場する作品

彼に関する文化的な作品もいくつか存在します。2017年の映画『王様の事件手帖』ではイ・ソンギュンが睿宗を演じました。また、テレビドラマ『王と妃』や『王と私』、さらには『インス大妃』などにも彼が登場しています。これらの作品は、彼の短い治世や背景を現代の視点で描写しています。

脚注・関連項目

* 南怡の謀叛事件について、詳細な調査や解説が必要です。本事件は李氏朝鮮の歴史において重要な出来事の一つとされています。

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