朝鮮の歴史

朝鮮の歴史

概要

朝鮮半島における人類の存在は非常に古く、最も早い痕跡は平壌の力浦区域で発見された「力浦人」に遡ります。この地域からは動物の化石とともに新人の遺物も発見されており、朝鮮半島北部や中部には石灰岩の洞窟が多く存在しています。旧石器時代の代表的な遺跡として、京畿道漣川郡の全谷里遺跡が知られ、この場所からアシュール文化のハンドアックスが発見され、世界中で注目を集めました。

先史時代

現在から約12万5千年前から3万5000年前の範囲において、この地域に存在した人々は従来の狩猟採集生活から、後の新石器時代には土器を使用した農耕社会へと移行します。特に、済州島の高山里遺跡から発見された最古の土器は、その年代が約6300年前にさかのぼると考えられています。この時代、土器には幾何学模様が施され、北欧からアメリカにかけても類似したタイプの土器が発見されています。

古朝鮮時代

紀元前1000年頃、無文土器が出現し始め、これが新石器時代から青銅器時代への橋渡しをしています。この間、農業が発展し、青銅器文化が広まりました。特に無文土器時代では、青銅器の使用が一般化し、農作物の生産も進行しました。

朝鮮半島の最初の国家として、伝説の箕子朝鮮が記され、次いで実際に確認された衛氏朝鮮が建国されます。この国家は西暦前195年から紀元前108年まで存在し、その後漢の武帝に滅ぼされました。以後、朝鮮半島は漢の四郡によって400年間支配されることになります。

三国時代

高句麗、百済、新羅の3つの国が立て続けに興起し、各国は領土を拡大し合いながら争いました。高句麗は特に強大で、広開土王の時代には南北に領土を拡張、最盛期には満州南部から朝鮮半島北部にかけてその勢力を広げました。百済は時代を経て漢城（現在のソウル）を都とし、新羅は観光地ともなった地域を拠点としました。

新羅はその後668年、唐と同盟を結んで高句麗と百済を滅ぼし、朝鮮半島を統一しますが、同時に唐による支配も続きます。文武王の時代には多くの文化的発展があり、この時代の知識から後の韓国史への基盤が作られました。

高麗と李氏朝鮮

918年に王建が高麗を建国し、935年までに新羅を滅ぼします。その後、高麗はモンゴルの侵攻を受け、支配下に置かれますが、元の時代を経て14世紀には李氏朝鮮が成立しました。李氏朝鮮時代には、特に世宗の時代にハングルが制定され、朝鮮の文化、科学も進展します。

近現代

19世紀半ばには列強の植民地政策が強まり、朝鮮半島は外国勢力に影響を受けるようになります。日清戦争後、韓国は日本の保護国となり、最終的には1910年に日本に併合されてしまいます。第二次世界大戦後の1945年には連合国により南北に分断され、その後韓国と北朝鮮の二つの国が誕生します。

北朝鮮は金日成体制から金正日、さらには金正恩の体制に移行し、韓国は民主共和制を経て経済発展を遂げました。現在でも南北対立は続いており、それぞれが異なる道を歩んでいます。現代においても朝鮮半島の歴史は続いており、将来の関係改善への期待が寄せられています。

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