矢上 (川崎市)

矢上（やがみ）

神奈川県川崎市幸区に位置する矢上は、丁番を持たない単独の町名であり、住居表示が実施されています。この地域は、その地理的な特徴と歴史的な背景から、興味深い変遷を遂げてきました。

地理

矢上は、北加瀬2丁目・3丁目、南加瀬4丁目、中原区木月4丁目・西加瀬、そして横浜市港北区日吉三丁目と隣接しています。この地理的な位置関係は、矢上が多様な地域と接点を持っていることを示しています。

河川

矢上には、以下の二つの主要な河川が流れています。

矢上川：日吉三丁目との間に矢上橋が架かっており、地域を結ぶ重要な役割を果たしています。
渋川：尻手黒川道路上の木月4丁目との間には石神橋が架かっており、地域内の交通を支えています。

これらの河川は、地域の景観を形成するだけでなく、かつては生活用水としても利用されていたと考えられます。

地価

住宅地の地価は、2024年7月1日の神奈川県地価調査によると、矢上8-4の地点で30万5000円/m²となっています。この数値は、周辺地域と比較して、この場所が一定の経済的な価値を持っていることを示しています。

歴史

矢上は、かつて大字矢上の一部を承継した地域であり、横浜市港北区日吉一～六丁目には、横浜市立矢上小学校、慶應義塾大学矢上校舎、日吉矢上バス停など、矢上の名残が見られます。旧日吉村の村役場は、横浜市立矢上小学校のあたり、矢上橋の横浜市側に位置しており、矢上が旧日吉村の中心部であったことを示唆しています。

沿革

1889年：橘樹郡矢上村は、周辺の村々と合併し日吉村となり、その大字となりました。
1926年：字一本松付近に東急東横線日吉駅が開設されました。
1937年：日吉村が横浜市と川崎市に分割編入され、大字矢上の矢上川東岸が川崎市に編入されました。大部分は横浜市神奈川区に編入され、日吉町となりました。
1972年：川崎市が政令指定都市に昇格し、幸区の大字となりました。字根搦は中原区大字木月字諏訪町に編入されました。
1985年：南加瀬の住居表示実施に伴い、字三軒家、字袋河岸が南加瀬4丁目に編入されました。
1990年：住居表示が実施され、大字矢上は廃止され、字橋向および北加瀬字久保、原の一部から新たな町として矢上が設置されました。

これらの変遷は、矢上が歴史の中で様々な変化を経験してきたことを示しています。

世帯数と人口

2024年9月30日現在の川崎市発表によると、世帯数と人口は以下の通りです。詳細な数値は市の公式発表をご確認ください。

人口と世帯数の変遷

国勢調査による人口と世帯数の推移は、それぞれの時期における地域の変化を反映しています。これらのデータは、今後の地域計画を立てる上で重要な資料となります。

学区

市立小・中学校に通う場合、学区は市の教育委員会によって定められています（2023年12月時点）。詳細な学区情報については、市の教育委員会にお問い合わせください。

事業所

2021年の経済センサス調査によると、事業所数と従業員数は以下の通りです。これらのデータは、地域の経済活動の規模を把握する上で役立ちます。

事業所数と従業員数の変遷

経済センサスによる事業所数と従業員数の推移は、地域の経済構造の変化を示しています。これらのデータは、地域経済の動向を分析する上で重要な指標となります。

交通

バス

川崎市バス：川66系統
臨港バス：川55、川53（1往復のみ）、川54（早朝・夜間帯のみ）、川60（平日2往復、土休日4往復のみ）、川61（平日2往復、土休日1往復のみ）、元02（平日朝のみ）、原62（2往復のみ）

これらのバス路線は、地域の住民にとって重要な交通手段となっています。バス停は矢上7番および13番先にあります。

道路

県道14号鶴見溝口線（尻手黒川道路）
県道111号大田神奈川線（ガス橋通り）

ガス橋通りの通称は矢上交差点が終点となっています。

その他

日本郵便

郵便番号：212-0056（集配局：川崎港郵便局）

警察

町内の警察の管轄区域については、川崎市警察にお問い合わせください。

関連項目

矢上 (曖昧さ回避)

脚注

詳細な情報については、脚注に記載された情報源をご確認ください。

外部リンク

* 川崎市幸区

この詳細な記述を通じて、矢上という地域が持つ多様な側面を理解することができます。歴史、地理、経済、交通など、さまざまな視点から矢上を捉え、より深く理解する一助となれば幸いです。

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