矢田恵梨子

矢田恵梨子 - 四日市公害と恋愛を描く漫画家

概要

矢田恵梨子（やだ えりこ、1988年10月8日生まれ）は日本の漫画家です。彼女は特に四日市の環境問題に触れた作品や恋愛をテーマにした物語を描いており、平成29年度の四日市市環境活動賞を受賞しています。

来歴

矢田恵梨子は三重県の四日市市、小山田地域の農家の家に生まれました。地元の四日市西高等学校を卒業した後、京都精華大学で漫画技術を学びます。彼女のデビュー作は『真夏の電柱少年』であり、この作品は小学館の新人コミック大賞とちばてつや賞を受賞し、彼女の名を広めるきっかけとなりました。

彼女は自らの漫画作品をTwitterなどのソーシャルメディアを通じてネット配信しており、個性豊かなキャラクターたちの日常や恋愛模様を描いています。また、音楽にも強い興味を持っており、椎名林檎に触発されることも多いです。2019年には四日市公害をテーマにした漫画の出版を目指すクラウドファンディング活動も行いました。

次第に矢田は東京都に移り住み、月刊スピリッツに読み切り漫画を掲載するようになります。その中の一つ、『真夏の電柱少年』も好評を得ました。

近年の活動

2021年には、スピリッツの40周年記念・連載確約漫画賞に応募し、『茜色のワンルーム』が最終候補に残ります。その後、同作をリニューアルした『茜色のコンポーザー』が2022年5月号から連載開始されました。2022年7月号では第3話および第4話が同時に掲載され、その後『ビッグコミックスピリッツ』に移籍し、作品名を『アカネノネ』に変更しました。この連載は2024年1月22日号まで続く予定です。

さらに、2025年には終末期の患者と医師の関係を描いた新作『ディグニティ-旅行医の処方薬-』が開始される予定です。

環境問題への関心

矢田は単に漫画を書くにとどまらず、地元の四日市公害問題にも強い関心を持っています。2013年に地元のディレクターと出会ったことがきっかけで、四日市ぜんそくの悲劇的な歴史を知り、これを漫画で伝えたいという思いが芽生えました。彼女は、その体験をもとに『空の青さはひとつだけ』という作品を2016年に出版し、公害問題に対する社会的な意義を持つ内容を作品に込めました。また、彼女は公害判決50周年を記念した講演会にも参加し、地域の歴史を広める努力を惜しまない姿勢を見せています。

代表作

• - 『二兎追うふたり』
• - 『シングルマザーだって恋する』（30代女性の視点から描かれた結婚観や恋愛観をテーマにした作品）

まとめ

矢田恵梨子は、環境問題や人間関係をテーマにした作品を通じて、読者に深い感動を与える漫画家です。彼女の作品には、時代や社会の課題に対する鋭い視点と、個々の感情を尊重する深い理解があります。彼女の今後の活動にもぜひ注目していきたいと思います。

もう一度検索