矢祭もったいない図書館

矢祭もったいない図書館

概要

矢祭もったいない図書館は福島県東白川郡矢祭町に位置する公立の図書館です。この図書館の魅力は、主に地域住民から寄付された書籍にあります。また、図書館自体は町が所有する古い武道館を改装して作られました。図書館の開館には、地域の人々の熱意と協力が大きく寄与しています。

歴史

設立への道のり

2005年、町の住民からのアンケートで図書館の建設希望が多く寄せられ、町有の武道館を改築して図書館を建設することが決定しました。この改築には約1億2000万円の予算が割り当てられましたが、町が所有していた書籍は3000冊に過ぎず、図書購入に充てられる予算も300万円と限られていました。

本の寄贈活動

2006年7月、矢祭町の自立推進課にて図書館建設グループを率いていた高信由美子の発案により、全国に対して書籍の寄贈を呼びかけました。寄贈には送料の負担が必要という条件がありましたが、この活動によって約29万冊の書籍が集まりました。

開館と運営

2007年1月14日、矢祭もったいない図書館はついに開館しました。貸し出し可能な書籍は3万6000冊に達しました。図書館の運営は主に地域住民ボランティアが担い、特に運営委員会は12名で構成されていました。初代館長にはボランティアの斎藤守保が就任し、実務には1日4名の有償ボランティアが関与しました。同年、図書館はLibrary of the Yearの優秀賞を受賞し、年間の入館者数は1万1016人に達しました。

子ども司書制度と寄贈の継続

2009年には、地域出身の佐川二亮の助言に基づき子ども司書制度が導入されました。本の寄贈は引き続き行われ、2014年3月には寄贈書籍数が45万2215冊に達し、町は新たに26万冊を収蔵できる開架書庫を建設しました。その結果、貸し出し図書は約7万冊に拡大しました。

利用者の減少

しかし、開館初年度の2007年度をピークに、利用者数が減少傾向にありました。2015年度の利用者数は2469人に減少し、貸出冊数も1万247冊と、初年度に比べて半分以下に落ち込んでしまいました。

現在の運営形態

2016年度からは町が図書館の運営を引き継ぎ、運営体制が新たな形に移行しました。開館は朝9時30分から夕方6時までで、月曜日は休館していますが、祝日や国民の休日は開館しています。また、年末年始には12月31日から1月2日まで休館となります。

アクセス

矢祭もったいない図書館へのアクセスは、JR水郡線の東館駅から徒歩約1分と非常に便利です。地域の人々に愛され続けるこの図書館は、今後も多くの書籍とともに成長していくことでしょう。

もう一度検索