知的財産振興協会

知的財産振興協会の概要

特定非営利活動法人知的財産振興協会（略称: 知財協、英: Intellectual Property Promotion Association）は、日本国内において著作権保護の活動を展開する組織です。この協会は、著作権侵害に対する摘発や海賊版ソフト対策を主な目的とし、特にアダルトビデオ（AV）関連の問題に取り組んでいます。

設立と目的

知的財産振興協会は、2010年11月に任意団体として設立され、翌年の2011年5月には特定非営利活動法人として法人化されました。この法人化にあたり、東京都からの認証を受けました。協会は、コンテンツ・ソフト協同組合（CSA）などが行っていた海賊版対策の活動を引き継ぎ、特に警察との連携を強化して、著作権侵害者に対する摘発活動を実施しています。

主な活動内容

知的財産振興協会の活動の中心には、海賊版ソフトの取締りがあります。これには、海賊版ソフトの販売者やファイル共有を通じて著作権を侵害しているユーザーが含まれますが、実際の取り締まりの多くはAV販売店に向けられています。州内での活動が主ですが、過去には台湾における摘発も行われています。

これまで、AV業界は各メーカーや倫理審査団体が独自に海賊版対策を行っていたため、業界全体としての協力がなされていませんでした。しかし、知的財産振興協会には国内の主要AVメーカーが多数参加しているため、業界全体で協力し合う体制が整っています。この背景には「呉越同舟」としてメディアに取り上げられることもあったほどです。

例えば、2013年7月には、加盟メーカー7社がFC2に対して訴訟を提起し、同社の動画配信サービスにおける自社制作のAVコンテンツの配信中止と損害賠償を求めました。

イベントと協会の展開

2014年からは、過去に東京スポーツが開催していた「AV OPEN」を復活させ、主催することになりました。このイベントは日本国内のセルアダルトビデオにおける最優秀な作品を選ぶコンペティションです。また、同年からは「AV OPEN」の表彰式と当時未成立の「Japan Adult Expo」というアダルト業界全体のイベントを併催するようになりました。

2017年4月には、日本プロダクション協会や一般社団法人表現者ネットワーク（AVAN）と共に「AV人権倫理機構」に加盟し、業界改革の推進に取り組んでいます。

参加団体と会員数

知的財産振興協会には、約280社の直接加盟メーカーと、約3,300店のパートナーシップ協力店があります。また、いくつかの関連審査団体とも連携しています。これにより、幅広い連携を持ち、より効果的な著作権保護を実施しています。

イメージガールとイベント

「Japan Adult Expo」では、年ごとに多くのイメージガールが登場します。例えば、2014年には吉沢明歩や麻美ゆまといった人気女優たちがイメージガールとして活躍しました。これらのイベントは業界内での重要な機会となっており、参加メーカーやファンとの交流を促進する場となっています。

総括

知的財産振興協会は、アダルトビデオ業界を中心に著作権保護のための重要な活動を行う団体であり、今後もその役割を果たし続けることが期待されます。

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