石井守

石井守は、1962年埼玉県生まれのカーデザイナー。幼少期から自動車、特にクーペスタイルに魅せられ、デザイナーを志した。千葉大学で工業デザインを学び、アルバイトで触れたスバル車に独自性を感じ入社を決意、1986年に入社する。

工場実習後、3代目レックス内装などを担当。米国SRDでの駐在を経て1994年帰国。3代目レガシィではデザインを取りまとめ、自由な発想でファストバックセダンの成功を牽引した。

2代目インプレッサ開発ではデザインマネージャーとして苦難を経験。「丸目」デザインは不評を招き、後の手直しにつながる。その後デザイン主査として、3代目インプレッサを丸みを帯びたスタイルに、3代目フォレスターをボクシーなスタイルに成功させた。ミニバンのエクシーガでは、SUVスタイルを加えたクロスオーバー7化も手がける。

デザイン部長就任前には、3代目サンバー外観、初代レガシィビッグマイナーチェンジ内装、アルシオーネSVX内装、2001年東京モーターショー出品のHM-01（後のスバル・R2）、4代目インプレッサなどを担当した。

2013年にデザイン部長に就任し、スバルの新たなデザイン哲学「DYNAMIC×SOLID」を確立。この哲学に基づいた量産第1弾として5代目インプレッサ（2016年）を発表。以降、XV、レガシィ、フォレスター、アセントといった主要車種に展開。コンセプトカーのVIZIVシリーズや、より大胆な方向性を示す「VIZIV ADRENALINE CONCEPT」でもその思想を示した。

自身のスバル入社のきっかけの一つは、大学時代のアルバイトで運転したアルシオーネの印象だった。入社後に同モデルを購入し13年間愛用。この車は現在、群馬県太田市のスバルビジターセンターに保存されている。

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