実習

実習とは

実習（じっしゅう、practice）とは、講義形式で学んだ知識や技術を、実際の現場で、あるいは、実物を用いて学ぶ教育方法です。単に知識を詰め込むだけでなく、実践を通して理解を深めることを目的としています。

実習の概要

実習は、学校教育や職業訓練のカリキュラムにおいて重要な位置を占めています。大学設置基準では、授業方法として講義、演習、実験、実習、実技のいずれか、またはこれらの併用が定められています。各教育機関は、この基準に基づき、「○○実習」といった独自の科目を設けています。また、教育職員免許法や職業能力開発促進法など、多くの法令にも実習に関する規定が存在し、様々な分野での実習が義務付けられています。

法令に規定された実習の例

以下に、各法令で規定されている実習の例を分野別にまとめました。

教育職員免許法施行規則

教育職員免許法施行規則には、教員免許を取得するための実習として、以下のようなものが規定されています。

教育実習
被服製作実習
農業実習
工業実習
商業実習
水産実習
商船実習
介護実習
社会福祉総合実習
臨床実習
養護実習
職業実習
看護実習
家庭実習
情報実習
福祉実習

栄養士法施行規則

栄養士免許に関する実習として、以下のものが規定されています。

臨地実習

児童福祉法施行規則

児童福祉に関する実習として、以下のものが規定されています。

保育実習

救急救命士学校養成所指定規則

救急救命士養成に関する実習として、以下のものが規定されています。

臨地実習

臨床検査技師学校養成所指定規則

臨床検査技師養成に関する実習として、以下のものが規定されています。

臨地実習

保健師助産師看護師学校養成所指定規則

保健師、助産師、看護師養成に関する実習として、以下のものが規定されています。

臨地実習

社会福祉士介護福祉士養成施設指定規則

社会福祉士、介護福祉士養成に関する実習として、以下のものが規定されています。

相談援助実習（社会福祉士科目）：社会福祉士になるために、座学で得た知識を、実習を通して実践に応用する。
介護実習（介護福祉士科目）

職業能力開発促進法施行規則

職業訓練に関する実習として、以下のものが規定されています。

造園実習
鋳造実習
板金工作実習
機械設計実習
電子計測実習
プログラム作成実習
電気工事実習
自動車製造実習
航空機整備実習
写真撮影実習
石材加工実習
パン・菓子製造実習
鉄骨工事実習
実務実習

大学設置基準

大学における実習として、以下のものが規定されています。

薬学実務実習

実習の意義

実習は、座学で得た知識や技術を実際の現場で試すことで、より深い理解と実践力を養うために不可欠です。学生は、教科書だけでは得られない、現場の雰囲気や課題を肌で感じることができます。また、実習を通して、自身の適性や将来のキャリアについて考えるきっかけにもなります。実習は、教育の質を高め、より実践的な人材を育成するために重要な役割を担っています。

関連項目

* 技能実習制度

もう一度検索