石井幸喜

石井幸喜（いしい こうき、1954年8月3日 - ）は、北海道千歳市出身の元プロボクサーです。黒人アメリカ兵の父と日本人の母を持つハーフとして生まれました。

自衛隊体育学校在籍中には、アマチュアボクシングで目覚ましい活躍を見せました。1977年に全日本社会人選手権フェザー級で優勝を果たすと、翌1978年には全日本社会人選手権で2連覇を達成。さらに、全日本選手権でも優勝し、バンコクで開催されたアジア大会でも頂点に立ちました。

同年、ユーゴスラビアのベオグラードで行われた第2回世界選手権にはフライ級で出場し、見事銅メダルを獲得。これは日本人として初の快挙であり、「モスクワの星」として注目を集めました。しかし、母親の病気による治療費を稼ぐため、鳴り物入りでプロへ転向を決意しました。

SB日東ボクシングジム（後の日東ジム）からプロデビューを果たし、1979年2月20日にはデビュー戦を8回戦で行い、7回KO勝利を飾りました。同年12月18日には、後の日本フライ級王者となる船木和義との対戦を10回判定で制しました。

1980年11月4日には、5連勝の勢いで日本フライ級王者であった玉城和昌とのノンタイトル戦に臨み、6回KOで下しました。1981年3月3日には、OPBF東洋太平洋フライ級王者である楊弘洙に後楽園ホールでのノンタイトル戦で挑戦し、10回判定で勝利。デビュー以来7連勝を飾りました。同年6月9日には、玉城に敗れて王座を陥落した牧公一に10回判定で勝利し、連勝記録を8に伸ばしました。

1982年2月10日には、9戦全勝の record で韓国の大邱に乗り込み、金喆鎬が持つWBC世界ジュニアバンタム級王座に挑戦しました。ダウンを奪うなど健闘を見せましたが、8回KO負けを喫し、王座獲得はなりませんでした。

1982年11月15日、その後2連勝を飾り、日本ジュニアフライ級王者であった佐藤勝美の初防衛戦に挑みましたが、10回引き分けとなり、王座奪取はなりませんでした。1983年8月5日には、1戦1勝を経て穂積秀一が持つ日本フライ級王座に挑みましたが、8回KO負けを喫し、この試合を最後に現役を引退しました。プロとしては、遂に無冠に終わりました。

引退後は、東京都中央区日本橋人形町にあるトンカツ屋「キラク」の娘と結婚し、トンカツ屋に勤務。その後独立し、夫婦でトンカツ屋「そよいち」を経営しています。

戦績
15戦12勝（7KO）2敗1分

関連項目
男子ボクサー一覧
川内将嗣

外部リンク
そよいち（石井が夫婦と切り盛りするトンカツ屋）
* 石井幸喜の戦績 - BoxRec（英語）

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