石井徹也

石井徹也は、1956年12月10日に東京都港区白金台町で生まれ、2024年3月21日に67歳で亡くなった放送作家、演劇・演芸評論家です。麻布高校在学中の17歳から落語に興味を持ち始め、早稲田大学に進学後は落語研究会に所属していました。大学を中退後、1981年から放送作家としてのキャリアをスタートさせました。

石井は、宝塚歌劇と落語という異なるジャンルに対して、深い造詣と独自の視点を持っていました。宝塚歌劇については、評論を多数執筆し、その魅力を多角的に分析しました。落語については、評論活動に加え、自ら落語会を数多く主催し、新作落語の書き下ろしも行うなど、その普及と発展に貢献しました。

放送作家としては、テレビ番組の構成や脚本を数多く手がけました。『森田一義アワー 笑っていいとも！』や『知ってるつもり?!』などの人気番組の制作に携わり、その才能を発揮しました。また、『ひょうきん予備校』では「石井トチモチ徹也」名義で構成を担当しました。

石井の著作には、『宝塚見聞録』『宝塚風雲録』シリーズ、『宝塚戦国記』『宝塚迷走録』『石井式宝塚評判記』などがあり、宝塚歌劇への愛情と深い知識がうかがえます。また、落語に関する著作も多く、『十代目金原亭馬生 噺と酒と江戸の粋』や『五代目小さん芸語録』など、落語界の巨匠たちの魅力を伝えています。

2024年3月21日に石井が亡くなったという訃報は、同じ事務所に所属する放送作家の和田尚久によって、同月29日に自身のX（旧Twitter）で公表されました。同年8月4日には、石井が立ち上げメンバーの一人であった「柳噺研究会」が、石井を偲ぶ会として開催されました。この会では、柳家さん遊、五街道雲助、柳家小里ん、柳家小菊、桃月庵ぼんぼりといった出演者による座談会が行われ、石井の功績と人柄を偲びました。会の企画運営は橘右橘が担当しました。

石井徹也は、放送作家、演劇・演芸評論家として多岐にわたる分野で活躍し、多くの人々に影響を与えました。彼の残した作品や業績は、これからも多くの人々に愛され、語り継がれていくでしょう。

主な著書:

• - 『宝塚見聞録』青弓社 1993.12
• - 『宝塚風雲録 月組・星組篇』青弓社 1996.7
• - 『宝塚風雲録 花組・雪組篇』青弓社 1996.8
• - 『宝塚戦国記』青弓社 1998.3
• - 『宝塚迷走録』青弓社 1999.5
• - 『石井式宝塚評判記』1-2 青弓社 1999-2000
• - 『十代目金原亭馬生 噺と酒と江戸の粋』編著、小学館 2010.5
• - 『五代目小さん芸語録』柳家小里ん著、石井聞き手、中央公論新社 2012.5
• - 『CDブック 東横落語会 古今亭志ん朝』（編著）小学館 2010.10
• - 『新宿末廣亭うら、喫茶「楽屋」古今亭志ん朝、立川談志、柳家小さん、林家三平、桂文楽も通った名物喫茶、五十四年分の"はなし"』石川光子 述、石井著. アスペクト 2013.3

執筆・編集協力:

• - 『KAWADE夢ムック 文藝別冊 古今亭志ん朝』河出書房新社 2014.10

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