石原都政とは？意味をやさしく解説 - サードペディア百科事典

石原都政（1999年 - 2012年）

石原都政とは、政治家・作家である石原慎太郎が東京都知事を務めた1999年から2012年までの期間における東京都の行政を指します。石原都政は、大胆な政策と強いリーダーシップで都政に大きな影響を与えました。

東京都の会計制度に複式簿記・発生主義を導入し、財政の透明化と効率化を図りました。石原都知事は、この施策を過去2期における「一番いい仕事」と自賛し、国の会計制度への導入も提唱しました。

植樹による海の森公園構想や水と緑の回廊構想を推進し、都市の緑化と景観向上を目指しました。ディーゼル車排ガス規制を強化し、大気汚染の改善に取り組みました。首都圏の他の自治体と共同して行い、都民の健康と安全を確保する環境に関する条例（通称：環境確保条例）を制定しました。

東京外かく環状道路の整備を推進し、都内の渋滞緩和と物流効率化を目指しました。羽田空港再拡張事業を推進し、国際空港としての機能強化を図りました。

東京マラソンを創設し、スポーツ振興と観光客誘致に貢献しました。東京オリンピック招致を目指し、2020年大会の招致に繋げました。

新銀行東京を設立し、中小企業の資金調達を支援しましたが、経営悪化により多額の累積赤字を抱える結果となりました。

都独自の「江戸から東京へ」科を新設し、都立高校で日本史を必修化しました。都立高校改革を推進し、学区制の廃止や進学指導重点校の指定などを行いました。首都大学東京を設立し、新たな大学教育の展開を目指しました。

東京都総合防災訓練（ビッグレスキュー）を実施し、災害対応能力の向上を図りました。首都圏FEMA（緊急事態管理庁）を組織し、緊急時における連携体制を強化しました。

不法滞在外国人対策を強化し、歌舞伎町の浄化作戦を実施しました。

児童医療費の無料範囲拡大や認証保育所制度の創設など、児童福祉の充実を図りました。東京都シルバーパス制度を拡充し、高齢者の社会参加を支援しました。

石原都知事は、自民党・公明党の推薦候補を破って当選しましたが、都議会では自公が与党でした。民主党や共産党などとは対立することもありましたが、政策によっては協力関係を築くこともありました。

石原都政は、大胆な政策と強いリーダーシップで都政に大きな変化をもたらしましたが、一方で、独断的な手法や強硬な姿勢に対する批判もありました。新銀行東京の経営悪化や築地市場移転問題など、課題も多く残しました。

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