石川県立羽咋高等学校

石川県立羽咋高等学校（いしかわけんりつはくいこうとうがっこう）は、石川県羽咋市柳橋町柳橋に所在する公立の高等学校です。大正時代に設立された旧制中学校を起源とし、地域における普通科教育の中心的な役割を担ってきました。

概要と特色

本校の歴史は、1923年（大正12年）に設立が認められた旧制中学校に遡ります。その後、時代の変遷を経て現在の形となりました。校章は、地元の羽咋を象徴する「羽」の文字と、市の海岸線に広がる美しい「白砂青松（はくしゃせいしょう）」の風景を図案化したものです。学校の前庭には、その白砂青松にちなんで多くの松の木が植えられており、落ち着いた学習環境を提供しています。

教育面においては、2004年度（平成16年度）から文部科学省よりスーパーイングリッシュランゲージハイスクール（SELHi）の指定を受け、英語教育の強化に力を入れてきました。指定期間中には、「LEAP」と呼ばれる独自の授業プログラムが展開され、生徒たちの英語運用能力向上を図りました。

沿革

学校の設立と発展は、以下の重要な節目を経てきました。

1923年（大正12年）2月28日：石川県立羽咋中学校の設立が認可される。
1926年（大正15年）3月31日：羽咋町立羽咋高等女学校の設立が認可される。
1928年（昭和3年）4月1日：羽咋高等女学校が石川県立に移管される。
1948年（昭和23年）4月1日：石川県条例により、旧石川県立羽咋中学校と石川県立羽咋高等女学校が廃止され、新たに石川県立羽咋高等学校として統合・設立される。
1951年（昭和26年）6月10日：校歌が制定される。この校歌は、著名な歌人・国文学者である折口信夫が作詞し、作曲家の下総皖一が曲をつけたものです。
2002年（平成14年）4月1日：学校週5日制が完全に実施されるとともに、2学期制が導入される。
2003年（平成15年）4月1日：授業時間が変更され、1日あたり7限の45分授業となる。
2024年（令和6年）：同年1月1日に発生した能登半島地震により、校内の下水道管が液状化現象のため損傷し、トイレの使用が不可能となる影響を受けました。これに伴い、3学期は分散授業が実施されました。1月15日以降、3年生は国立能登青少年交流の家、1月17日以降、2年生は石川県立羽松高等学校、1年生は石川県立羽咋工業高等学校の校舎を間借りして授業を継続しました。

学校生活

生徒たちは学業だけでなく、多様な部活動や同好会を通じて人間的な成長を遂げています。活発に行われている活動には、以下のようなものがあります。

運動部：野球、陸上競技、卓球、バスケットボール、バレーボール、サッカー、バドミントン、柔道、剣道、弓道、ソフトテニス、なぎなた、空手道
文化部：新聞、吹奏楽、英語、JRC（青少年赤十字）、茶道、華道、美術・写真、生活情報、軽音楽、未来塾
同好会（運動系）：ボート、少林寺拳法、相撲
同好会（文化系）：科学、演劇

所在地とアクセス

学校は〒925-8550 石川県羽咋市柳橋町柳橋1番地に位置しています。最寄りの駅はJR七尾線羽咋駅で、駅から徒歩およそ8分と、交通の便が良い場所にあります。

卒業生

本校は、創立以来、様々な分野で活躍する有為な人材を多数社会に送り出してきました。政治、学術、芸術、スポーツ、芸能など、多岐にわたる分野でリーダーシップを発揮する卒業生がいます。著名な卒業生としては、複数の羽咋市長経験者、経営学者、化学者、児童文学作家、演歌歌手、放送作家、紙芝居師、ユニークな公務員として知られる人物、声優、フリーアナウンサー、薬学者、政治家、お笑い芸人、オリンピック選手（陸上競技、のちに本校教員）、英米文学者、哲学者、数学者、考古学者、社会福祉学者、民族学者、美術家などが挙げられます。彼らはそれぞれの分野で功績を残し、母校の名を高めています。

石川県立羽咋高等学校