石河英夫

石河 英夫（いしかわ ひでお）

石河英夫は、1910年5月12日に生まれ、1998年5月29日に逝去した日本の著名な会計学者です。特に小樽商科大学の名誉教授として知られており、かつては札幌学院大学の学長を務めました。彼の研究と教育活動は日本の会計学の発展に寄与し、多数の学生や専門家に影響を与えました。

経歴

石河は、小樽市で教育を受け、1923年に小樽稲穂尋常高等小学校を卒業。その後、1928年に小樽商業学校、1932年には小樽高等商業学校を卒業し、さらには1935年に東京商科大学（現在の一橋大学）で学位を取得しました。在学中には鐘紡に入社し、会計の実務を経験しました。

彼の教育者としてのキャリアは1939年に小樽高等商業学校の講師に就任したことから始まります。その後、1945年には復員し、小樽経済専門学校で教授として教壇に立つことになりました。1949年には小樽商科大学商学部に助教授として移り、1951年には教授昇進を果たします。

1974年に小樽商科大学を定年退職した後は名誉教授としての立場を持ちつつ、札幌商科大学商学部教授や学長、電子計算機センター長を歴任。1982年には学長職を退任し、再び札幌商科大学で教授として教育に尽力しました。1985年には札幌学院大学を退職し、名誉教授となり、同大学の会計学研究所の顧問を1998年まで務めました。さらに、日本会計学会の理事や北海道経済学会代表理事としても活躍し、多くの大学で非常勤講師の職を務めました。

研究内容・業績

彼の研究分野は会計学に特化しており、中でも中小機械工業や航空機工業に関する会計的考察が中心でした。高瀬荘太郎の門下生である石河は、その専門知識をもとにさまざまな研究を行い、多くの業績を残しました。

受賞・栄典

その業績が評価され、1982年には勲三等旭日中綬章を授与されました。これは、彼の教育活動と研究がもたらした社会的影響を象徴するものです。

著書

石河は数冊の書籍を著しており、特に以下の著作が知られています：

• - 『商業簿記論』（新星社, 1952年）
• - 『商業簿記要論』（お茶の水書房, 1953年）
• - 『会計の本質と機能』（共著, 森山書店, 1955年）

これらの著作は、会計学の実務や教育のための貴重な資料となっています。彼の学問に対する情熱や教育者としての姿勢は、多くの学生や後輩に受け継がれ、今なお多くの人々に影響を与えています。

参考文献

石河英夫に関する詳細な情報は、『札幌学院 商経論集 第2巻第3号』（札幌学院大学商経学会、1986年）に記載されています。

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