札幌都市圏

札幌都市圏とは

札幌都市圏とは、政令指定都市である札幌市を中心とした地域を指す言葉です。札幌市と周辺の衛星都市をまとめた地域を指し、その範囲は定義によって異なります。この記事では、札幌都市圏の様々な定義と、その特徴について解説します。

札幌都市圏の定義

札幌都市圏には、いくつかの定義が存在します。

公共の定義：札幌広域圏組合

1997年に設置された札幌広域圏組合は、石狩管内の全市町村で構成されていました。具体的には、札幌市、江別市、千歳市、恵庭市、北広島市、石狩市、当別町、新篠津村が含まれ、約238万人の人口を擁していました。この組合は、イベント開催などを通じて地域活性化を目指していましたが、さっぽろ連携中枢都市圏の形成に伴い、2019年に解散しました。

都市機能的な枠組み

都市機能的な枠組みでは、石狩管内に限らず、必要に応じた枠組みが用いられます。

道央都市圏: 札幌市総合交通計画部が1994年に実施した調査で使用された名称で、石狩管内の7市3町に加え、後志管内の小樽市、空知管内の南幌町・長沼町が含まれます。
札幌圏都市計画区域: 北海道が定めた区域で、札幌市、江別市、北広島市、石狩市、小樽市の一部が指定されています。
連携中枢都市圏: 総務省の構想に基づき、札幌市が連携中枢都市として、周辺の7市3町1村と連携協約を締結しています。この圏域の人口は約260万人です。

通勤通学圏による定義

国勢調査に基づいた都市雇用圏の定義では、札幌市への通勤・通学者の割合によって範囲が定められます。2015年の国勢調査では、札幌市の都市雇用圏の人口は約236万人でした。札幌市に加え、小樽市も中心市とされています。

通勤率が最も高い自治体は石狩市で43.1%です。

札幌経済圏（道央圏）

札幌市の小売商圏を札幌経済圏とすると、人口は約323万人と見られています。この経済圏は「地域生活経済圏」または「都道府県内経済圏」と定義され、「道央圏」とも呼ばれます。石狩振興局、空知総合振興局、後志総合振興局、胆振総合振興局、日高振興局が含まれます。

北海道の人口の8割程度が道南から道央にかけての地域に集中しており、札幌都市圏は行政・経済の中心としての役割を担っています。しかし、近年では北海道経済の衰退とともに、札幌経済圏の経済的地位が揺らいでいます。

札幌都市圏の交通機関

札幌都市圏には、以下のような交通機関があります。

空港

新千歳空港（千歳市・苫小牧市）
札幌丘珠空港（札幌市東区）

鉄道

北海道旅客鉄道（函館本線、千歳線、札沼線）
札幌市交通局（札幌市営地下鉄、札幌市電）

路線バス

北海道中央バス
ジェイ・アール北海道バス
じょうてつ
北都交通

道路

道央自動車道
札樽自動車道
道東自動車道
* 国道5号、12号、36号、230号、231号、274号、275号、337号、453号

まとめ

札幌都市圏は、多様な定義を持つ地域であり、行政、経済、交通など様々な面で北海道の中心としての役割を果たしています。経済状況の変化や周辺地域との連携など、今後の動向が注目されます。

もう一度検索