石田雅亮

石田雅亮（いしだ まさあき）は、1936年1月13日に東京都で誕生した、日本の元プロ野球選手です。主に一塁手として活躍し、国鉄スワローズ（現在の東京ヤクルトスワローズ）に所属しました。

高校野球での活躍

石田雅亮は明治高校に進学し、野球部ではチームの中心選手として、四番打者と一塁手を兼任しました。1952年秋季の東京大会では、早稲田実業（後にプロで活躍する榎本喜八らを擁していた）などが参加する決勝リーグまで駒を進めますが、早稲田実に敗れ、翌春の選抜高等学校野球大会への出場機会を逸しました。続く1953年夏の全国高等学校野球選手権大会に向けた都予選では、決勝で桑田武がエースとして率いる荏原高校と対戦。この試合は白熱した展開となり、延長11回までもつれ込んだ末にサヨナラ勝ちを収め、見事夏の甲子園大会出場を決めました。甲子園本大会では準々決勝まで勝ち進み、阿井利治らがいた静岡商業との試合に辛くも勝利しましたが、準決勝では松山商業の空谷泰投手の前に打線が沈黙し、完封負けを喫して惜しくも決勝進出は叶いませんでした。

国鉄スワローズでのキャリア

高校卒業後、1954年に国鉄スワローズへ入団しました。プロ入り2年目となる1955年には、その打力と守備力を買われ、開幕からレギュラー一塁手として起用されます。主に六番打者を任され、このシーズンは年間120試合に出場するなど、チームの主力選手の一人として活躍しました。

しかし、翌1956年はシーズン序盤に故障に見舞われ、前年に比べて出場試合数が減少しました。さらに1957年には、経験豊富な内野手である飯田徳治が移籍加入し、一塁手のポジションに定着したため、石田の出場機会はさらに限られたものとなりました。

転機が訪れたのは1958年です。同年5月にレギュラーの一塁手である飯田が故障のため戦線を離脱。その穴を埋めるべく、石田が再び一塁のポジションを任されました。この機会を活かし、彼は年間84試合に先発出場し、クリーンアップの一角である四番打者としても50試合で起用されるなど、チームを牽引する存在となりました。

しかし、1959年シーズンには飯田徳治が戦列に復帰したため、石田は再び控え選手へと回ることになりました。その後はレギュラーとしての出場機会は得られず、1961年シーズンを最後に現役を引退しました。

異色の記録

左投げの選手でありながら、プロ野球の公式記録上には「遊撃手として1試合に出場」という珍しい記録が残されています。これは1957年に行われた阪神タイガース戦（甲子園球場）において、1回表に2番・遊撃手として打順が回ってきた際に打席に立ったというものです。しかし、打席を終えた後の1回裏の守備からは別選手と交代しており、実際に遊撃の守備位置に就くことはありませんでした。

背番号

国鉄スワローズに在籍した全期間である1954年から1961年まで、一貫して背番号「29」を着用しました。

まとめ

石田雅亮は、高校時代に甲子園を経験し、国鉄スワローズでは一塁手としてプレーしました。レギュラーや四番打者として活躍した時期もあり、8年間のプロ野球キャリアを全うしました。

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