砂ぼうず

『砂ぼうず』

『砂ぼうず』（すなぼうず）は、うすね正俊による漫画作品で、エンターブレインが発行する月刊コミックビームに連載されていました。ストーリーは、関東大砂漠という荒廃した未来の世界を舞台にしています。この作品は、二部構成で構成され、第一部は「砂ぼうず編」、第二部は「小砂編」として、主人公である便利屋「砂ぼうず」とその弟子「小砂」の成長を描いています。

連載の経緯

この作品は1997年2月号から始まり、長い期間にわたって連載が続けられましたが、第一部の終盤で休載が目立ち、2005年8月号を最後に約4年の長期休載を経て連載が再開されました。以降も休止と再開を繰り返しながら、最終的には2020年11月号にて完結しました。また、第一部と第二部ではコミックスの装丁が異なる点も特徴的です。

あらすじ

第一部

物語は、関東大砂漠という名の厳しい環境で展開されます。文明が崩壊して久しい世界で、人々はお互いを犠牲にする生存競争を続けています。主人公の水野灌太（砂ぼうず）は、この過酷な環境で「砂漠の妖怪」として恐れられる若手便利屋です。彼は知恵と腕前を駆使し、卑怯な手段も厭わずにさまざまな依頼をこなしていきます。

そして、彼に弟子入りを希望する少女、小砂との出会いがあります。小砂は関東一の美人を目指す少女で、砂ぼうずの鋭い生存能力に憧れ、次第に彼に魅了されていきます。二人は、様々な困難に直面しながらも共に成長していくのです。

第二部

第二部では、西オアシス政府の派閥争いが劇的に描かれます。砂ぼうずの裏切りにより、小砂は彼から独立し、「てるてるぼうず」という新たな名で自らの道を歩み始めます。彼女は弟子満と共に困難な依頼をこなしつつ、非情なサバイバルを続けます。

登場人物

• - 水野灌太（砂ぼうず）: 第一部の主人公であり、名うての便利屋。強力な武器を使いこなすが、女に対しては鈍感な面も持ち合わせています。
• - 小泉太湖（小砂）: 第一部のヒロインで、砂ぼうずの弟子。狙撃の才能を持ち、独立した後も奮闘します。
• - 朝霧純子: 砂ぼうずのライバルで、美貌と頭脳を駆使し物語に深く関与します。
• - 雨蜘蛛: 借金取り立て屋で、砂ぼうずの敵でもありますが、後に彼の味方となる要素も含まれています。

作品の特徴

『砂ぼうず』は、そのスリリングなストーリー展開と個性的なキャラクター描写が魅力です。過酷な砂漠の風景の中で繰り広げられる迫力あるサバイバル、そして生きることの厳しさが描かれています。また、アニメ版も制作され、作品はより広い範囲で受け入れられました。アニメは、スリル満点なストーリーを視覚的に楽しむことができ、ファンからの高い支持を得ました。

原作では暴力的な描写が目立つ一方、アニメ版ではそれらが規制されつつも、作品のユーモアが随所に散りばめられています。この様々な要素により、『砂ぼうず』は独自の世界観を持つ作品として、多くのファンに愛されているのです。

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