砂川 (岡山県)

砂川（すながわ）について

砂川は日本の河川で、旭川水系に属する百間川の支流です。その水源は赤磐市の仁掘東にあり、流路は瀬戸、平島、西大寺を経て、最終的に百間川に合流します。全長は39.7 kmで、一級河川に指定されています。

地理

砂川は旭川水系の下流部にある最大の支流で、流域面積は149.2平方キロメートルに達します。この川は赤磐市の北部に始まり、上連川と合流します。また、吉備高原の丘陵地帯を削り出しながら流れていき、この地域では桃やブドウなどが栽培されています。

川は赤磐市の中央を南下し、幾つかの小川と合流しながら岡山市に入ります。岡山市内では大明神川や秋芳川、沼川と合流し、最終的に岡山市南部で芳岡川や大川と合流した後に百間川に注ぎ込みます。砂川の下流部では土砂の運搬によって形成された谷底平野が南北に広がり、ここでは米の栽培が行われています。さらに、砂川沿いには岡山県道37号西大寺山陽線や岡山県道27号岡山吉井線が通っており、重要な交通路となっています。

環境

1987年から2011年までの間、瀬戸観測所で計測されたデータによると、砂川の水量は豊水時1.64m³/s、平水時0.80m³/s、低水時0.43m³/s、渇水時0.16m³/sとされています。水質については新橋地点で環境基準のB類型に該当しており、百間川よりも基準値が低く、旭川下流の基準よりも上回っています。また、ナニワトンボやカマツカ、カスミサンショウウオ、コガマなどの生物が生息しており、これらの中には絶滅危惧種が含まれています。

歴史

江戸時代

砂川の周辺で江戸時代に干拓が行われ、低平地が開発された結果、過去に何度か水害が発生しています。池田藩が改修工事を終えたのは延宝5年（1677年）でした。また、元禄4年（1691年）には池田綱政が干拓を命じ、沖新田の開発が進められ、様々な用水路の改修が行われました。これにより、砂川と接続される田原用水がさらなる延長を果たしました。

昭和

昭和9年（1934年）には室戸台風の影響で浸水被害が発生し、その後、政府は砂川下流部の改修に着手しました。台風による大規模な洪水が何度も発生し、特に昭和51年（1976年）や昭和54年（1979年）の水害は特筆すべきものでした。これらの経験から、岡山県は昭和57年度に改修事業を始めました。

平成

平成の時代にも水害による被害は続きましたが、河川の改修工事が進められ、平成19年（2007年）には大規模な改修が終了しました。しかし2018年の豪雨によって、倉敷市で激しい浸水被害が発生し、多くの家屋が浸水しました。

令和

令和に入っても、水害対策は進められており、平成30年7月豪雨の復旧工事が令和2年（2020年）に完了しました。川を見守るための水位計や監視カメラの設置も進行中です。

砂川は、歴史の中で水害を克服しながら、人々の生活基盤を支えてきた重要な存在であり、今後もその役割を果たしていくことでしょう。

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