確定判決

確定判決についての解説

確定判決（かくていはんけつ）とは、通常の不服申立て手段を用いて争うことのできない判決のことを指します。このため、日本における確定判決は、主に再審と呼ばれる特別な手続きなどを通じてのみ異議が申し立てられることになります。

日本における確定判決の位置づけ

日本の法制度において確定判決は非常に重要な役割を果たします。民事裁判の場面では、判決に対して当事者が何らかの手続きを行わなければ、上訴期間の満了とともに判決が確定します。具体的には、民事訴訟法第116条において、上訴期間内に上訴を行わない場合や、上訴権を放棄した場合に、その時点で判決が確定することが明記されています。

上訴がなされた場合、その判決の確定は一時的に停止しますが、最終的に上訴が棄却されると、原判決も確定することとなります。このため、確定判決が持つ「既判力」は特に重要であり、民事訴訟法第114条に基づき、確定判決に基づく判断は一般的に再び争うことができません。

また、確定判決が給付判決などの場合は、執行力を持つこととなり、強制執行を行うための債務名義として使用されます（民事執行法第22条）。

刑事裁判における確定判決

次に刑事裁判における確定判決についても触れておきます。刑事訴訟の場でも、判決に対して検察官や被告人が上訴をしない場合、または上訴期間が経過した場合には、判決は確定します。具体的には、刑事訴訟法第359条において、上訴権者が上訴を放棄または取り下げた場合、その時点で確定することが定められています。

上告審判決の場合は、判決訂正の申立て期限を経過した時点で確定します（刑事訴訟法第418条）。また、異議申立ての条件についてもそれに準じた手続きがあり、異議申立てがない場合には、確定することになります。

刑事裁判においては、判決が確定して初めて執行が可能となります。このプロセスにおいても確定判決は、既判力や一事不再理効を持つため、刑事事件においても重要な役割を果たしています。

まとめ

確定判決は、日本の法制度の中で極めて重要な概念であり、民事および刑事の両方の裁判において、判決がどのように確定するかを理解することは、権利の保護や法の支配を維持するために必要不可欠です。このように、確定判決の仕組みやその影響をしっかりと把握することが、法律を理解する上での基本となります。

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