磐手 (装甲巡洋艦)

磐手（いわて/いはて）

磐手は、大日本帝国海軍の装甲巡洋艦であり、出雲型装甲巡洋艦の2番艦に位置づけられています。1901年3月18日にアームストロング社で竣工し、翌日に日本に回航された後、同年5月17日に横須賀に到着しました。この艦は日露戦争時に第二艦隊の第2戦隊に所属し、その最前線で重要な役割を果たしました。特に、殿艦としての役割では、敵からの攻撃を受けることが多く、蔚山沖海戦や日本海海戦において大きな被害を被りました。

日露戦争での活躍

蔚山沖海戦では、撃沈された装甲巡洋艦リューリクの生存者を救助する任務に従事しました。この功績は国内外で広く称賛され、後に「上村将軍」と題された歌がこの救助活動を題材に作られました。この歌は、工藤俊作が祖母から子守唄として聞かされていたという逸話も残っています。

1921年には、磐手は1等海防艦に改定され、1931年にはその等級が廃止されました。艦体の大きさと居住性の良さを活かし、主に練習艦隊の一員として遠洋航海に従事し、多くの士官候補生を育成しました。この遠洋航海は、香取型練習巡洋艦が竣工する前年の1939年まで続きました。

しかし、1942年には海防艦の定義改正に伴い、再び一等巡洋艦としての地位に戻されました。1945年7月26日、呉軍港での空襲により沈没するまで、磐手は練習艦としての役割を果たしていました。戦後は引き上げられ、解体されました。

歴代艦長

艦の歴史を築いた艦長たちも重要です。磐手の初代艦長の山田彦八大佐は1900年から1901年までの短い期間ですが、彼の働きが艦の運命を大きく左右しました。その後、武富邦鼎大佐、川島令次郎大佐など、数多くの艦長がこの艦を指揮しました。これらの艦長は、艦の戦歴や訓練に大きく貢献しました。

磐手の legacy

磐手は装甲巡洋艦としての役割を果たしただけでなく、教育・訓練艦としての役割も遂行し、日本の海軍史に名を刻んでいます。その歴史やエピソードは、今もなお多くの人々によって語られ、記憶されています。特に彼女が果たした救助活動は、艦歴の中でも特に誇り高い出来事として語られることが多いです。こうした歴史的背景と艦の役割は、多くの歴史資料に刻まれ、海洋国日本の一時代を象徴する存在となっています。

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