神之峰城

神之峰城 (神の峰城)

神之峰城は、長野県飯田市上久堅に位置する標高771mの山頂に築かれた日本の城です。飯田市の指定史跡として、その歴史を今に伝えています。

歴史

室町時代中期、知久氏がより堅固な要害を求めて知久平城から拠点を移し、神之峰山頂に新たに築城しました。しかし、天文23年（1554年）、武田信玄の先鋒である秋山虎繁・山本勘助の攻撃を受け、城主の知久頼元は籠城を選択するも、最終的には落城。頼元自身も捕縛された後、甲斐へと護送され処刑されるという悲劇的な結末を迎えました。

構造

城は、東西に分かれた山頂の地形を巧みに利用して築かれており、三つの郭が並んで配置されています。一の郭と二の郭を結ぶ帯郭は、城の中心部を形成し、現在はテレビ局の鉄塔が建っています。また、ベンチなどが設置され、公園として整備されており、市民の憩いの場となっています。一の郭の北端には、狼煙を上げたとされる篝岩が残されています。

二の郭は、東西40メートル、南北20メートルの広さを持ち、城の本丸があったとされています。その北側には、久堅神社が建てられており、地域住民の信仰を集めています。三の郭は、中心部からやや離れた場所に位置し、尾根上の細長い平場として存在しています。西側には小規模な堀切が設けられ、防御線が構築されていたことがうかがえます。

現在

現在は城跡として整備され、ハイキングコースとしても親しまれています。歴史的な遺構に触れながら、自然を満喫できるスポットとして、多くの人々が訪れています。

参考文献

信濃史学会編 『信州の山城 信濃史学会研究叢書2』 1988年
南原公平 著『信州の城と古戦場』 しなのき書房 2009年

関連項目

日本の城一覧

外部リンク

神ノ峰城跡（かんのみねじょうせき）

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